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そよ風にひらひら~ハンカチノキ(2018.4.14)

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  毎年5月前になると問い合わせが多くなるのがハンカチノキ。いつもの年だと4月下旬~5月中旬ということでご案内していますが、なんと今年はすでに咲いています。南側の芝生広場とバラ園の間で見ることができます。昨年は4月27日の見頃マップで「園長おすすめ」にしていたので2週間ぐらい早いですね。  ハンカチノキは、中国四川省などの山岳部に自生する落葉樹。花びらのように見える乳白色の“ひらひら”は実は花ではなく苞(ほう)で、その中にある黒っぽい球状のものが小さい花が集まったもの。その様子がまるで白いハンカチのように見えるのが和名の由来。英語では、白い鳩が枝にとまっているように見えることからdove tree(鳩の木)と呼ばれているとか。 数年前は残念ながら開花が見られない年もありましたが、付近の大木を整理して日当たりを良くしたせいか、随分と花つきが良くなっています。 この時期に、ハンカチノキとともに皆さんの関心が高く問い合わせが多いのがヒトツバタゴ(別名ナンジャモンジャ)です。この花も昨年は4月末頃が見頃でしたが、今年はもう咲いています。  上の写真はモデル庭園のものですが、入口壁泉のところにも咲いています。 ちなみに、昨年のブログ(2017.4.28)で紹介したJR博多駅黒田節像のところのヒトツバタゴも早くも咲いています。     今年の春は、サクラ類から始まっていろいろな花が例年より早く駆け足で開花しています。「見頃の花マップ」をチェックして毎年楽しみにしている花をどうぞお見逃しないように! (解説員)

これもサクラの仲間?!セイヨウバクチノキ(2018.4.12)

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                  バラ園南側からモデル庭園に下りていく途中にセイヨウバクチノキ【西洋博打木】の白い花が咲いています。長い花穂を直立に出して長い雄しべが目立つ小花を多数つけています。   このような花のつき方を総状花序(そうじょうかじょ)といいます。和名の中の「バクチ」とは?賭け事・ギャンブルのことです。以前(2016.9.29)のブログで紹介したバクチノキと同じように樹皮がはがれ落ちることからつけられた和名です。(ただしセイヨウバクチノキは相当老木にならないとはがれないそうですが) バクチノキ バクチノキもそうですが、このセイヨウバクチノキも分類的にはバラ科サクラ属です。原産は小アジア~東南ヨーロッパの常緑樹で、この花のつき方はとてもソメイヨシノなどと同じサクラの仲間とは思えませんね。細かい分け方では「バクチノキ亜属」に分類されます。   同じように総状花序に花をつけるサクラ属の仲間にウワミズザクラ【上溝桜】があります。  細かい分け方では「ウワミズザクラ亜属」に分類されますが、これもれっきとしたサクラ属で花木園で今満開状態です。  園内では遅咲きグループの「サトザクラ」たち・・カンザン、フゲンゾウ、キクザクラ、ショウゲツ、イトククリ、フクロクジュなどがまだまだ楽しめます。さまざまなサクラの仲間を楽しみに植物園にお越しください。                                              (解説員)

今年は「サトザクラ」も早い  「白」が名前につく桜(2018.4.4)

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 福岡地方で平年より4日早く開花したソメイヨシノは、すでに満開を過ぎて盛んに花びらを散らせています。 好天が続いて、園内では例年4月に入ったころから咲き始める「サトザクラ」が続々と開花して見頃を迎えていますが、その中で「白」という漢字が名前に入った桜を紹介します。   花木園でシロタエ【白妙】が早くも満開を迎えています。大輪の花を咲かせるので「白色八重咲き」の代表といわれています。昨年は4月12日が満開でしたので2週間ぐらい早いです。 同じく花木園で見頃なのがタイハク【太白】です。この品種はわが国では失われたと思われていましたが、あのオカメを作出したサクラ研究家C.イングラムがイギリスに持ち帰っていたものが逆輸入されて各地に植えられるようになったものです。こちらも同じく2週間ぐらい早いです。  ちなみに「サトザクラ」とは、オオシマザクラがもとになって、それに他のサクラが自然交配したり、人為的に交配が行われたりしてできた園芸品種の総称です。ですから、サトザクラという品種名のサクラはありません。またサトザクラの中でも八重咲のものを一般的に「八重桜」と呼んでいます。   最後に紹介するのは、多くの「サトザクラ」の親となったオオシマザクラ【大島桜】です。芳香のある大きな白い花を若葉と同時に咲かせます。「白」が名前につく桜たちにも、その特性がしっかり引き継がれているようです。   園内では遅咲きグループの「サトザクラ」が続々と開花しています。色が珍しいので例年問い合わせが多いウコン【鬱金】やギョイコウ【御衣黄】も、昨年は4月19日頃が満開でしたが、今年は「新着情報」でもお知らせしているようにすでにほぼ満開状態となっています。   どうかお見逃しのないようにお越しください。                     (解説員)