“焚火せし子の好奇心燃え上がり” 俳句の展示入れ替えました。(2018.1.12)

野草園の休憩所内に展示している俳句作品を入れ替えました。

“焚火せし子の好奇心燃え上がり” 柳井扶美代
(たきびせしこのこうきしんもえあがり)

私が子どもだった頃、いろんな場所に“焚火”がありました。
登校時の集合場所となっていた空き地、畑、家の新築現場などなど。
黒い煙を巻き上げる火もありましたが、それでも“焚火”に吸い寄せられ、半ズボンの足をさすりながら火にあたっていたことを懐かしく思い出します。
そんな“焚火”も、今でははほとんど見ることができなくなりました。 
園内イベント『焚火の時間』の風景/焼きマシュマロをしています
植物園は季節を感じてもらう場所です。
今年の植物園では、冬の風物としての“焚火”を楽しんでもらおうと、芝生広場で『焚火の時間』を始めました。(11月から2月の日曜・祝日の午後開催)
園内で出た枯枝を薪として燃やす、ただそれだけのイベントですが、燃やし出すのと同時に、吸い寄せられるように子どもたちが集まってきます。
人類が誕生してから数十万年、ヒトは“焚火”を炊き続けてきました。
焚火への関心は、教えられるものでなくヒトとして生まれ持ったものなのでしょう。


今回展示した句には、他にも“焚火”に関する句がたくさんありました。


“嫌なこと焚火にくべてしまひけり” 波田てつお
(いやなことたきびにくべてしまひけり)

“火の機嫌とりつ焼藷見失ふ” さち子
(ひのきげんとりつつやきいもみうしなふ)

“焼藷いもを分け合ふ仲間あればこそ” 西美知子
(やきいもをわけあふなかまあればこそ)

“焼藷や一気に五感小躍りす” 竹下美代子
(やきいもやいっきにごかんこおどりす)

“園長も大忙しの焚火かな” 越智政弘
(えんちょうもおおいそがしのたきびかな)



*この展示は、植物園で句会を開かれている「植物句会」松尾康乃主宰のご協力のもとに展示しており、約1か月おきに入れ替えを行っています。

*今回展示している俳句の一覧です。

(園長 上田)

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