投稿

ラベル(クズ)が付いた投稿を表示しています

芸術 の・ようなもの(2021.11.26)

イメージ
 二十四節気では立冬、小雪を過ぎて季節的には初冬といえる今日この頃、いささか遅まきの感がありますが、夏から秋にかけて「芸術の秋」を意識して撮影した「の・ような」画像をご覧ください。トップの写真は何だかかわかりますか?これ、ボタンクサギ【牡丹臭木】(クマツヅラ科)という花木で、横から見ると半球状の集散花序を真上から見下ろした写真です。中国南部原産ですが、九州南部では自生化しているそうで、福岡エリアでもしばしば目にします。 これが芸術写真?!普段、園内で植物写真を撮るポイントは、まず、花弁の枚数や葉のつき方・縁の形などそれぞれの植物の特徴を第一にしますが、今回は少々撮り方を変えて「芸術的な」形で撮ってみました。  シロバナマンジュシャゲ【白花曼殊沙華】(ヒガンバナ科)も上から見下ろしてみました。上から見ると、小花が丸く散形状についているのがよくわかります。結構見慣れているものでも、少しアングルを変えると印象が変わりませんか?  次は、見慣れている花をアップで撮ってみました。  ニラ【韮】(ユリ科)の花です。普段は、もっぱら葉を食用にしていますが、アップで見るとなかなか可愛い花でしょう。ユリ科ですから内花被3枚、外花被3枚の小花が茎頂に散形花序についています。  次は、ランタナ【lantana】(クマツヅラ科)の花のアップです。カラフルな花が扁平な散形花序をつくります。黄色や橙色の花が後に赤色に変わるのでシチヘンゲ【七変化】とも呼ばれます。熱帯アメリカ原産ですが世界中に帰化、沖縄などでも野生化しており「生態系被害防止外来種」となっています。  次は、〇〇に形が似ているものです。  どうですか?まるで金平糖のようなママコノシリヌグイ【継子の尻拭い】(タデ科)です。茎や葉柄に下向きのトゲがあるのですさまじい和名がつけられていますが、可愛いピンク色の花被(花弁ではなく萼)をつけます。  次は、秋の七草の一つクズ【葛】(マメ科)の花です。総状花序につく花は花序の下から上へと順次咲き上がっていきますが、上部のつぼみが垂れ下がっている形は犬の尻尾のように見えませんか?  最後に「何これ?」という画像をひとつ。道端のカナムグラ【金葎】(クワ科)の掌状葉の付け根のところにカタツムリがいたのですが、最初通り過ぎた時には何か花のつぼみのように見えて、思わず後戻りして確かめた写真です。  以上...

夏でも元気!「つる植物」(2019.8.10)

イメージ
 立秋を過ぎましたが連日猛暑が続いています。園内の植物たちは全般的にバテ気味ですが、暑さにもかかわらず元気なのが「つる植物」たちです。  「つる植物」とは、他の植物や物に取り付くことで身体を支えながら、光が当たる有利な位置まで葉を広げていく植物たちで、光と温度が豊富な夏場は勢力を拡大していく絶好の季節です。  紅紫色でマメ科特有の蝶の形をした花を咲かせているのはクズ【葛】です。花は花序の下側から順次咲き上がっていきます。盛夏の最も生育が旺盛な時には1日に1メートルほども伸びます。  巻きひげを伸ばして他の物に取り付いていくのはヤブガラシ【薮枯らし】(ブドウ科)です。花弁は薄緑色で地味な花ですが、花弁が脱落したあとにはオレンジ色の花盤が目立ち、基部から蜜も分泌されるので昆虫たちがよく集まります。  白い筒形で中心が紅紫色の花を咲かせるのはへクソカズラ【屁糞蔓】(アカネ科)です。可愛い花の割にちょっと気の毒な和名は葉や茎の独特の匂いからついています。花の中央の色からヤイトバナ(ヤイトとはお灸のこと)の別名もあります。  これまで紹介した種類はツツジなどの低木に取り付いたりして生育や美観を損ねるので園としてはいわば「やっかいもの」扱いですが、「つる植物」の中には実や花で楽しませてくれる種類もあります。  ハーブ園で鉄製の支柱に取り付いているのはホップ(クワ科)です。道端で見かけるカナムグラと同属で茎に下向きについているトゲで他物に絡んで伸びていきます。乾燥させた雌花はビールの苦みの原料になります。  展望台で巻きひげで低木に取り付いているのはフウセンカズラ【風船蔓】(ムクロジ科)です。薄緑色の風船(果実)は3室に分かれ、中には黒に白いハート模様がある可愛い種子ができます。  園南側の外周フェンスでラッパ形のオレンジ色の花を次々に咲かせているのはアメリカノウゼンカズラ【アメリカ凌霄花】(ノウゼンカズラ科)です。茎から出した気根(付着根)でがっしりとフェンスに取り付いています。  暑さの中たくましく育っている「つる植物」たちをご覧ください。ただし園内を回るときは水分補給をくれぐれもお忘れなく!                                  (解説員)

チョット気になります,路傍の花たち No.9 (2018.9.17)

イメージ
 路傍の花たちNo.8からの続きです。  神社を過ぎると駐車場に出ました。駐車場わきにオレンジ色のユリ科(?)の植物が風に揺られていました。ワスレグサ科(ユリ科)の「アキノワスレグサ」です。本園の野草園東に今、咲いているので,すぐにわかりましたよ。  近縁種のノカンゾウは開花期間が6~8月で,冬は地上部が枯れてしまいますが,こちらは常緑です。ですから,「トキワノカンゾウ」という別名があります。 アキノワスレグサ     そして,遊歩道脇には「クズ」がびっしりと広がっていました。大きな葉が重なる中にひっそりと紅紫の葛の花が咲いていました。   秋の七草の1つであるクズは,根がイモ状に大きくなり,葛粉がとれます。葛粉は葛切りや葛餅などの原料となります。また,根を干したものを生薬で葛根(かっこん)といい、発汗・解熱剤になります。厄介者のクズですが,実は私たちに多くの恵みを与えてくれているのです。   クズ    次に目に留まったのが,直径1cmにも満たないかわいい花が咲く「キツネノマゴ」です。虫たちが大好きな花です。  キツネノマゴ科の1年草で,淡い紅紫色で唇形の花をつけます。上唇の花びらには2本のおしべとめしべがあり,下唇の花びらには虫たちをおびき寄せる蜜標があります。ミツバチが蜜を吸いに中に入ると,背中に花粉がついて,他の花に受粉をしてくれるわけです。正にギブアンドテークの良好な関係を保っています。 キツネノマゴ    最後は,クリスマスのころによく見かけるポインセチアに似た花です。よく見ると,茎の上の方の葉のみ赤く色づいています。花に見えた部分は、実は赤く色づいた苞です。  名前は「ショウジョウソウ」。別命を「サマーポインセチア」と言い,熱帯アメリカ原産でトウダイグサ科の1年草です。道路脇にも数株が茂っており,こぼれ種で増えたのではないでしょうか。 ショウジョウソウ(猩々草)   【解説員K】