亥年にちなんだ植物(2019.1.2)
2019年の干支は亥(猪)。近年は農林業に深刻な被害を与えたり市街地に出没するなど、なにかとニュースになる場面が多い動物ですが、例年どおり干支にちなんだ植物を紹介します。(トップの写真は福岡市動物園のニホンイノシシ ブーちゃんです。)
ヒユ科のイノコヅチ【猪子槌】です。本州、四国、九州の山野、路傍で普通に見られます。とげが衣服や動物に付着するいわゆる「ひっつき虫」の一種です。
和名は、茎の節が膨らんで、猪子の膝のように見え、これを槌に見立ててこの名がついたそうです。
その他、イノシシにちなんだ植物名としてはシシウド【猪独活】(セリ科)があります。
冬場にイノシシが掘り返して食べることから名付けられたそうです。
ところで干支は中国の神話時代からの習俗が起源で、元々十二支の「亥」は豚を表していたのですが、我が国に伝来した時にはまだ豚はいなかったので野生の猪を当てたということです。そのため、中国、台湾や韓国などでは2019年は「豚年」だそうです。
ということで、おまけに「豚」にちなんだ植物を探してみました。
「豚」といえば身近なものではブタナ【豚菜】やブタクサ【豚草】(どちらもキク科)などが思い浮かびますが、意外なのがシクラメンで和名はブタノマンジュウ【豚の饅頭】。
イタリアのシシリー島ではイノシシがシクラメンの球根を好んで食べるので「豚のパン」(英語でsow bread)と呼ばれていたことにちなんでつけられているそうです。
新年1月2日からは、緑の情報館1階で干支にちなんだ植物や新春にふさわしい「千両」や「金の成る木」など縁起の良い植物を紹介する「新春植物展」を開催しています。
2019年亥年新春にどうぞご覧ください。 (解説員)
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