ちいさな大発見!? No.157(2022.4.26)不思議な花?

  次の写真をご覧ください。

 この2種類の植物が何かわかりますか。

 写真Aはセンリョウ科チャラン属のヒトリシズカ、写真Bは同属のフタリシズカです。ちなみに、和名の由来は、その花穂の姿を源義経の愛した静御前の舞姿に重ねて名付けられたとか。

写真A 4/10撮影

写真B 4/22撮影

 まず、写真Aのヒトリシズカですが、ポチっとした緑の雌しべの柱頭脇から3本の白い雄しべ(花糸)が飛び出ています。3本のうち、両脇の2本の雄しべの基部には黄色の葯が1つずつ付いています。真ん中の雄しべには葯はありません。

 つまり、花弁や萼はなく、雄しべと雌しべだけの花です。

 写真Bは花穂の一部をアップしたものです。次の写真Cを見ると、よくわかると思います。 

写真C 4/22撮影

 ご覧のように花穂が2本たっています。正にフタリシズカです。実際は写真Dのように3~5本の花穂がたつことも珍しくありません。 

写真D  4/22撮影

 実は写真Bは3つの雄しべの花糸が癒合した小花です。もちろん、花弁や萼はありません。ヒトリシズカの雄しべは棒状ですが、こちらはふっくらと丸まった団子状で、中にある雌しべを包んでいるのです。

 次の写真Eを見てください。

写真E 4/22撮影

 これは1つの小花を内側から撮ったものですが、4つの葯が確認できます。おもしろいのは、真ん中の雄しべには2つの葯が、その両端の雄しべには1つずつの葯がつきます。雌しべの柱頭は茶色く見える部分ですが、撮影の仕方が悪くよく見えません。

 この2つの植物はセンリョウ科です。センリョウ、マンリョウで有名なセンリョウ

(センリョウ属)も同じく花弁や萼がなく、1つの雌しべと1つの雄しべだけです。花の開花は5~6月で、写真がないのが残念です。写真Fは今年の1月に撮影したものです。

 
写真F 実をつけたセンリョウ

 これらセンリョウ科の植物は、1億数千年前の白亜紀の地層からも見つかっているそうで、被子植物の中でも最も初期の、原子的な植物の1つと言われています。

 本当に不思議な花ですね。

 今、水生植物園でフタリシズカは見ることができます。ご来園の際は是非、探してみてください。

【解説員K】


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