「時期遅れで、アサガオを播いてみました」の結果報告(2016.10.13)

9月1日に播種したアサガオの開花結果について、報告します。


播種は5つのポリポットに、4品種を一粒ずつ播きました。
発芽の状況は、一ポットは4品種とも発芽せず、一ポットは2品種、二ポットは3品種、そして4品種すべてが発芽したのは一ポットだけでした。(全体の発芽率は60%)
9月10日に、3品種と4品種が発芽した一ポットずつ(計二鉢)を発泡スチロールの箱で暗黒処理をしました。下の写真のように箱に入れて、ふたをかぶせます。


処理は10日の午前5時~11日の午前9時まで、16時間暗黒処理(短日処理)一回です。
処理後のポットは次の写真のようになりました。白いラベルを立てたポットが短日処理分です。
一ポットは発芽していませんので、この後は4ポットで比較します。
9月29日に、蕾を確認できました。上が未処理、下が短日処理(白ラベル)のアサガオの蕾です。





10月7日に初開花です。桔梗咲のピンクです。
無処理のアサガオが一番早く咲きました。

次の日に咲いたのが、桔梗咲の青です。同じポットの別の品種です。
この日は、短日処理したポットの桔梗咲ピンクも開花しました。

全体の開花経過を順に載せます。上から順に10月7日、8日、9日、そして12日です。
播種して40日前後で、ほとんどの株で一輪目が開花しました。
桔梗咲ピンク以外の開花した花の写真です。上から、桔梗咲青、大輪の薄いピンク、そして、青地に縦の白いラインが入ったメリーゴーランドです。


10月12日時点での結果をまとめました。

           短日処理①  短日処理②  無処理①   無処理②
株数           3        4        2        3
開花輪数        7        9        6        7
初花開花日   10月8日    10月9日   10月7日   10月9日

今回は、播種日の9月1日時点で(福岡での)日長が12時間16分、処理日の9月10日には12時間4分でした。
アサガオの限界暗期は8~9時間(つまり明期が15~16時間)であるといわれていますから、アサガオにとって、この時期の自然日長で完全に短日と感じていたということです。ですから、短日処理してもしなくても、すべての株は播種から40日前後で開花してしまいました。
アサガオは子葉が展開した段階で、光周性に対する感受性を持つとのことですから、品種による早晩生もあるのでしょうが、総合的には、発芽が遅く子葉の展開が遅れた株は開花が遅かったということでしょう。
今回の比較実験は差が出ませんでしたが、来年4月に再度短日処理実験を行って、処理の効果を確認するつもりです。
次回の報告をお楽しみに。

(緑の相談員 O)






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