今、サボテン・多肉植物室がおもしろい

 キソウテンガイ【奇想天外】という植物をご存じですか?
変てこな和名ですが、アフリカのナミブ砂漠に分布するれっきとした裸子植物です。生涯を通じて一対2枚の葉だけを伸ばし続けるというユニークな植物で、非常に寿命が長いことでも知られており最も長寿なものは2千年以上生きていると考えられています。和名はこのような一風変わった生態にちなんでいます。
当園ではサボテン・多肉植物室の一画で、2枚の葉を左右に伸ばし続けるという形態の特異性からビニールパイプを利用して育成しています。
この大変珍しい「世界三大珍植物」のひとつとしても知られるキソウテンガイの花が、現在サボ
テン・多肉植物室で咲いています。(雌雄異株の雄花)
1億年ほど前に出現してから、現在にいたるまでその姿をほとんど変えていないと考えられて
いる、この不思議な植物の花を是非ともご覧ください。
 またサボテン・多肉植物室ではその他、一見ヒトデのような形でちょっと臭い匂いのするサイカク【犀角】や、森林性のサボテンで紫色の果実をつけるドラゴンフルーツなどのユニークな花も見ることができます。
連日猛暑が続いていて「熱い温室なんてとんでもない」とお考えの方もあると思いますが、サボテン・多肉植物室の隣、ベゴニア類などが育つ鉢花室は年間を通じて25度前後に室温を調節しており、知る人ぞ知る「クールスポット」です。花を見ながらゆっくりと涼むことができますよ。

 ちなみに前記の「世界三大珍植物」のあとの二つはラフレシアとオオオニバスだそうです。(諸説あり)
(解説員)

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