さまざまな樹皮の表情(2017.12.14)
地の見通しが良くなると目立ってくるのが樹皮の模様です。今回はさまざまな表情を見せる樹皮をご紹介します。
まず最初にあげたのはカゴノキ【鹿子の木】(クスノキ科)、和名はまだらにはがれた樹皮が鹿の子模様に見えることからつけられています。
このように樹皮の特徴がそのまま和名になっている樹木を続けます。
次に街路樹など私たちの身近な場所に多く見かけられる樹木を並べていきます。名前を当てて
みてください。
上からクスノキ【楠】(クスノキ科)、深い縦じま模様です。
ケヤキ【欅】(ケヤキ科)、成長に伴いうろこ状にはがれていきます。
オオシマザクラ【大島桜】(バラ科)、サクラ類は横じまが入るのが特徴です。皮目(ひもく)といって空気の通り道です。
イチョウ【銀杏】(イチョウ科)、灰色で縦に荒く裂けます。
モミジバスズカケノキ【紅葉葉鈴懸の木】(スズカケノキ科)、いわゆるプラタナス、大きくはがれて
まだら模様になります。
ヒノキ【桧】(ヒノキ科)、縦に裂けて薄くはがれます。
ドングリのなる木(ブナ科)にも特徴的な樹皮が見られます。
特にアベマキは「あばたまき」の意味で厚いコルク層が発達してあばた状になることからつけられ
ています。
棘があるタイプもあります。
上はハリギリ【針桐】(ウコギ科)、下はカラスザンショウ【烏山椒】(ミカン科)、です。チェックする時は棘に気をつけてください。
冬場に樹木を観察する場合、特に葉を落としてしまう落葉樹は樹皮の模様が大きな目印になります。寒い日が続きますが冬場ならではのさまざまな表情を見せてくれる樹木たちを探しに植物園にお越しください。 (解説員)
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