ちいさな大発見!? No.67(2020.2.26)初めて見ましたヨ!?

 今から約2億年前まで存在したとされるゴンドワナ大陸。
 現在のアフリカやオーストラリア、南アメリカ、インド、南極の5大陸等が、そこから分かれていったと言われています。それを証明するものとして,いくつかの植物の存在があります。例えば,ヤマモガシ科の植物はゴンドワナ大陸で繁栄した植物であり,現在の南アフリカやオーストラリアなどで多く見ることができます。

 さて,少し前ですが,ある園芸店で珍しい花を見つけました。一見して,プロテアと分かり,名板をみると「プロテア・ピンクプリンセス」とあり,とっても感激しました。ご覧のようにまだツボミですが、堂々とした風貌です。ヤマモガシ科プロテア属で南アフリカ原産です。できればキングプロテアも見たかったなぁ。
 
花弁に見えるのは葉が変化した総苞片!

 そこで,植物園で見ることができるヤマモガシ科の植物を探してみました。
 先ず,針葉樹園では「バンクシア・インテグリフォーリア」です。バンクシア属で原産地はオーストラリア,海岸近くの湿地帯に生えるそうです。ご覧のように,円筒形の花序をだし、淡い黄色の花を咲かせます。
1つ1つが花です!

 そのすぐ脇には南アフリカ原産でリューカデンドロン属の常緑低木、「リューカデンドロン」が鉢植えされています。この植物の特徴は花や蕾が苞葉の中に隠されていることです。松ぼっくりのようなツボミがとても珍しいですね。
蕾の開花が楽しみです!

 次は「グレヴィレア・ロビンゴードン」です。グレヴィレア属の常緑低木でオーストラリア原産です。さすがに今の時季は花も少なくなりましたが,本当に1年中咲いています。これこそ,四季咲きという名にふさわしい木です。スパイダーフラワーと言われるように,独特な花姿をしており,長く飛び出ているのは雌しべです。
 冬の寒さにも負けず,モデル庭園に地植えされています。
花弁のように見えるのは総苞で,花弁はありません!

 最後は「ナイティア・エクセルサ」です。和名は「レワレワ」と言い,ナイティア属の常緑樹でニュージーランド原産です。蜜源植物として知られ,マヌカハニーと同じくらいレワレワハニーとして有名です。
 花びらはなく、ブラシ状の真っ赤な花をつけます。飛べ出ているのが雌しべの柱頭です。写真は昨年の5月21日に撮影したものです。
別名をニュージーランドハニーサックル

 今回,ヤマモガシ科の植物を5種類紹介しましたが,日本ではあまり見られない独特な花姿をしていますね。

 どうぞ植物園にお越しください。
【解説員K】

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