ちいさな大発見No.90(2020.6.23)パーフェクトプランツ?

 針葉樹園花壇では1ヶ月近くにわたって黄色いヘメロカリスが咲き続けていましたが、今は八重咲きの赤い花が咲いています。

 ヘメロカリスはユリ科ワスレグサ属の多年草で、日本や中国などに自生するニッコウキスゲやノカンゾウ、ヤブカンゾウ、ナンバンカンゾウ、ユウスゲなどをもとに欧米で品種改良された園芸種を言います。
 これらの植物は種間交配が容易で、実に何万種ものヘメロカリスが創り出されているそうです。
 ヘメロカリスは,別名をデイ・リリーと言い1日花ですが、次々に咲き続けます。寒さ、暑さに強く、手間いらずでパーフェクトプランツと言われています。

 そこで、ヘメロカリスの原種と言われている植物を3種類紹介します。

 まず、「ナンバンカンゾウ」です。別名を「トウカンゾウ」と言います。中国原産と思われていましたが、実際には中国に生息しておらず、長崎県の男女群島に自生していることが分かっています。
野草園東で咲いています!

 次は「ヤブカンゾウ」です。中国からの帰化植物と言われていますが、実際は中国に自生していないとの説もあります。雄しべや雌しべが花弁状になっており、結実しません。
 
同じく野草園西で

 最後は「ユウスゲ」です。夕方に開花し、朝には閉じてしまいます。レモンイエローの爽やかな花弁が魅力です。
 野草園東に一株、大株に育っています。また、バックヤードでもプランターで毎年、育てていると思いますので、まもなく、園内で紹介されるはずです。
野草園東で!

 そこで、1つ提案です。秋に球根が出回りますので、開花時期がほぼ同じで、色や姿が異なる2種類のヘメロカリスを植え、来年開花したら、一方の花粉をもう一方の雌しべに人工授粉してみませんか。自分だけのオリジナル(?)ヘメロカリスが誕生するかもしれませんよ。

  【解説員K】

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