2019年8月10日土曜日

夏でも元気!「つる植物」(2019.8.10)

























 立秋を過ぎましたが連日猛暑が続いています。園内の植物たちは全般的にバテ気味ですが、暑さにもかかわらず元気なのが「つる植物」たちです。
 「つる植物」とは、他の植物や物に取り付くことで身体を支えながら、光が当たる有利な位置まで葉を広げていく植物たちで、光と温度が豊富な夏場は勢力を拡大していく絶好の季節です。
 紅紫色でマメ科特有の蝶の形をした花を咲かせているのはクズ【葛】です。花は花序の下側から順次咲き上がっていきます。盛夏の最も生育が旺盛な時には1日に1メートルほども伸びます。


 巻きひげを伸ばして他の物に取り付いていくのはヤブガラシ【薮枯らし】(ブドウ科)です。花弁は薄緑色で地味な花ですが、花弁が脱落したあとにはオレンジ色の花盤が目立ち、基部から蜜も分泌されるので昆虫たちがよく集まります。


 白い筒形で中心が紅紫色の花を咲かせるのはへクソカズラ【屁糞蔓】(アカネ科)です。可愛い花の割にちょっと気の毒な和名は葉や茎の独特の匂いからついています。花の中央の色からヤイトバナ(ヤイトとはお灸のこと)の別名もあります。


 これまで紹介した種類はツツジなどの低木に取り付いたりして生育や美観を損ねるので園としてはいわば「やっかいもの」扱いですが、「つる植物」の中には実や花で楽しませてくれる種類もあります。


 ハーブ園で鉄製の支柱に取り付いているのはホップ(クワ科)です。道端で見かけるカナムグラと同属で茎に下向きについているトゲで他物に絡んで伸びていきます。乾燥させた雌花はビールの苦みの原料になります。


 展望台で巻きひげで低木に取り付いているのはフウセンカズラ【風船蔓】(ムクロジ科)です。薄緑色の風船(果実)は3室に分かれ、中には黒に白いハート模様がある可愛い種子ができます。


 園南側の外周フェンスでラッパ形のオレンジ色の花を次々に咲かせているのはアメリカノウゼンカズラ【アメリカ凌霄花】(ノウゼンカズラ科)です。茎から出した気根(付着根)でがっしりとフェンスに取り付いています。


 暑さの中たくましく育っている「つる植物」たちをご覧ください。ただし園内を回るときは水分補給をくれぐれもお忘れなく!                                  (解説員)



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