2018年11月16日金曜日

ちいさな大発見!? No.5(2018.11.16)

 野草園に巨大昆虫出現!
 大きいもので体長8cm,触角(?)の長さは12cmはあります。真っ黒なトゲトゲの胴体をもって背中が2つに割れ,2本の反り返った大きな角(写真①)が見えます。正に「新種の昆虫」に見えませんか?
写真①
 メキシコから南アメリカに自生する「キバナツノゴマ」の実です。当園では6月下旬から9月末まで釣鐘状の黄色い花(写真②)をたくさん咲かせました。
写真②
 英名を「devil's claw」,2本の悪魔の爪と言います。「エッ,こんなかわいい花がなぜ?」と思いませんか。
写真③を見てください。花後の結実した様子です。この段階では「unicorn plant」,一角獣植物などと言われます。
写真③
 そして,やがて,枯れて乾燥してくると,表皮が割れて中から悪魔の爪(写真④)が出現します。この時点では,角はまだ1本ですが,やがて2つに裂け,中にある種を巻き散らすという仕組みになっています。
写真④

 実はキバナツノゴマは食虫植物です。茎,葉,花全体がネバネバした粘液で被われています。昆虫は、その分泌物に捕らえられて死んでしまいます。しかし,消化酵素をもっていないため,昆虫から栄養素をとることができません。ですから,キバナツノゴマは食虫植物になりきっていない「原始の食虫植物」と言われています。
 そのため、サヤについている鋭い爪は、大型動物に引っ付くことにより、種を散布するのです。
 【解説員K】

2018年11月8日木曜日

ちいさな大発見!? No.4(2018.11.8)

 植物の葉っぱの色といえば緑が一般的ですが、その他にも赤や黄、斑入りなど様々見られます。そんなカラーリーフの中でも、銀白色の白っぽい色の葉を持つ植物を「シルバーリーフ」と呼んでいます。これらの植物の特徴は花自体にはあまり観賞価値がないということです。
 そこで1つ紹介したいのが、キク科の「モクビャッコウ(木百紅)」です。寄せ植え植物のわき役として栽培品種が多く出回っていますが、実は環境省より絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
 本来は日本では沖縄県や鹿児島県の南西諸島、硫黄島などの海岸の波しぶきがかかるような場所に自生し、隆起した珊瑚礁の上などにその姿が見られるそうです。
写真①
写真②

 ちょうど,今,針葉樹園花壇で花弁を持たない黄色の頭花(写真①)を付け始めています。葉はまさに銀白色でとても美しい(写真②)です。高さは30cmほどですが,直径は1m以上,円錐状に広がっています。
 是非,見に来てください。

 【解説員K】

2018年11月4日日曜日

ちいさな大発見!? No.3(2018.11.4)

 さて,問題です。
 写真①の植物は何か,御存知ですか。
写真①

 9月上旬から10月中旬まで楽しませてくれたハマウツボ科の「ナンバンギセル」です。1年生の寄生植物で葉緑素を持たないため光合成をすることができず,生長するための養分をつくりだすことができません。そこで,宿主であるススキやミョウガなどに寄生し,栄養分をもらって生長するのです。
 今はもう立ち枯れしていますが,写真②を見てください。花後に実が膨らみ,中にはパウダー状の種がびっしりと詰まっていました。
 そこで,さっそく野草園の「タカバネススキ」と芝生広場のススキの根元を,移植ごてでほじくり,根にその小さな小さな種をこすりつけていきました。

  来年も是非,写真③のような花をたくさん咲かせてほしいと思います。
 【解説員K】

2018年11月2日金曜日

“どんぐりをトトロのようにひろってく” 俳句の展示入れ替えました。(2018.11.2)

 野草園の休憩所内に展示している俳句の作品を入れ替えました。


 秋の植物園は,とても賑やかです。
 「なにが?」って?


 まずは,たくさんの遠足の子どもたちの声。
 ブログを書いている今も,窓の外から子どもたちの賑やかな声が聞こえてきます。
 (ブログでお伝えできないのが残念…)
 
 そして,バラ。
 今年の秋バラは(もちろん春バラには及びませんが)とてもきれいに咲いていて,賑やかですよ。
 (福岡バラ会の皆様からもお褒めいただきました(^_^;))

 植物園では,10月19日から11月4日まで「秋のバラまつり」を行っています。
 約250種1100株のバラが香り高く咲き誇る「バラ園」はもちろん,
「秋のバラまつり」のスタートを彩る,福岡バラ会主催「秋のばら展(10月19日~10月21日実施済み)」や,

 福岡中央高校によるガーデンコンサート(10月21日実施済み)
 ボランティアによるバラガイド(土日祝日のみ)
 ローズカフェ(毎日)や焼き菓子,雑貨の販売(土日祝日のみ)なども行っています。
 「秋のバラまつり」は11月4日までですが,その後も11月中旬くらいまではバラは咲いています。  
 秋のバラは特に香りが売りです! ぜひ足をお運びください。
 本題からかなりそれましたが,
ここで10月に投稿いただいた俳句の中で,バラにまつわる俳句を紹介しますね。


  “なつかしき名前見つけしバラの園” みち代
  (なつかしきなまえみつけしばらのえん)


  “薔薇の園アリスがやってくるかしら” 朱扇
  (ばらのえんありすがやってくるかしら)


 バラは19世紀頃から人為的な交雑が始まり,今日まで27000もの園芸品種の記録があり,
2000~3000品種が現存し,毎年約200の新品種が発表されているそうです
(「園芸植物大辞典」小学館より)。
 こんなに多くの品種がある中で,人の名前を冠したものもたくさんあります。
 ジョン・F・ケネディ,オードリー・ヘップバーン,マリリン・モンロー,プリンセス・ミチコ,ダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ,などなど。  
【プリンセス・ミチコ】



作者のみち代さんはどんな名前を見つけたんでしょうね。




 賑やかなのは,コスモスも負けてません。
 植物園の入口広場花壇では6品種のコスモスが,賑やかに咲き誇っています。

さすがに人気のコスモスです,
「コスモス」や「秋桜」を季語とした俳句を6作品も投稿いただきましたのでご紹介します。


  “秋桜の笑顔も同じ家族かな” マーシー
  (あきざくらのえがおもおなじかぞくかな)


  “晴れの日のお喋り弾む秋桜” 武藤典子
  (はれのひのおしゃべりはずむあきざくら)




  “大木の下に揺るるや秋桜” 鮫島成子
  (たいぼくのしたにゆるるやあきざくら)
  
  “コスモスを撮る人の瞳の真っ直ぐさ” 想太郎
  (こすもすをとるひとのめのまっすぐさ)


  “コスモスがおけしょうしてるきれいだな” ふちれ
  (こすもすがおけしょうしてるきれいだな)


  “秋桜と共に来る我誕生日” 裕
  (あきざくらとともにくるわれたんじょうび)


 入口花壇のコスモスは,11月中旬ごろ,春に向けて菜の花に植え替えますので,
今年最後のコスモスを,ぜひ植物園に見に来てくださいね。
 


 最後にもう一つ賑やかなのが,どんぐり。
 ブナ科の木の実のことを「団栗(どんぐり)」といいますが,
日本で見られるブナ科の樹木23種のうち,動植物園には20種があり,
園内のあちらこちらにどんぐりが転がっています。
 子どもたちはどんぐりが大好き。たくさん拾っておうちに持って帰ってます。
 そんな様子を詠んだ俳句をご紹介します。


  “どんぐりをトトロのようにひろってく” 池田虎太郎
  (どんぐりをととろのようにひろってく)
  
  “秋晴に団栗拾う子供たち” 関屋壱晧
  (あきばれにどんぐりひろうこどもたち)





  “どんぐりをひろってたのしかったよね” ゆうと
  (どんぐりをひろってたのしかったよね)


  “どんぐりを集め楽しむ我が子かな” ととう
  (どんぐりをあつめたのしむわがこかな)


  “木の実拾ってはぽい拾ってはぽい” 松尾康乃
  (このみひろってはぽいひろってはぽい)




 園内で見られるどんぐりを一堂に集めた「どんぐりの標本展」を,
10月10日から11月11日まで「緑の情報館」1階で行っています。 






 「どんぐりげなどれも同じやろうもん!」って思っているあなた,ぜひ見に来てください。
 いろんな形のどんぐりがあって楽しいですよ。
 そして家族で園内のどんぐりとどんぐりの木を探してみてもおもしろいかも。




 *今回展示している俳句の一覧です。




(園長 井上)

2018年11月1日木曜日

ちいさな大発見!? No.2(2018.11.1)

 さぁ,いよいよ今日から11月です。
 ラン室入り口花壇では,今,ミニトマトくらいの小さな実がついた植物を観ることができます。実は9つ,そのうち1つはまだ緑色をしています。正にカラスウリのミニチュア版(?)と言った感じですが,蔓性ではなく,高さ1.2mくらいの立派な木です。

 名前は「ロウヤガキ」。中国原産のカキノキ属の植物で,今はオレンジ色をしていますが,やがて真っ黒に変色することから老いたカラス(鴉)にみたてて,「老鴉柿」の漢字を当てています。
 別名を「ツクバネガキ(衝羽根柿)」と言います。これは,写真にあるように蕚(がく)がとても長く,その顎を羽根つきの羽になぞらえたところから来ています。    
 残念ながら実の部分は限りなく少なく,大部分は種です。しかも,渋柿ですよ。
気候もよいですし,植物園に観に来ませんか。もし場所がわからないときは緑の情報館1階にいますので声をかけてください。ご案内します。 
【解説員K】