2021年1月16日土曜日

「LittleClown」のYoutubeチャンネルで紹介いただきました(2021.1.16)

 

 九州初のガールズチャンネル「Little Clown」の「短歌女子」ふうかさんが

植物園を紹介してくれました。


 

Youtube

 URL https://www.youtube.com/watch?v=ZvVqg8S0cI8

 こちらからご覧いただけます。



映像は秋の植物園ですが、これからも様々な季節の植物園を紹介してください。
よろしくお願いします。

 

(運営係 藤田)

2021年1月14日木曜日

“寒風に 震える樹木の いじらしさ”俳句小屋の展示作品を入れ替えました(2021.1.14)

(ヒメネコヤナギ 令和3年1月7日)

昨年末に俳句小屋の展示作品を入れ替えました。12月も多くのご投句ありがとうございました。展示させていただいた作品の中から、数点ご紹介します。まずはこちら。

“寒風に 震える樹木の いじらしさ” まさひこ

ヒューヒューと冷たい風に、木の枝や葉が揺らされている様子が伝わってくるようです。その寒さにじっと耐えながら、春の訪れをまっているのでしょうね。

続いて、こたつを詠んだ作品を2点。

   
“都会っ子 炬燵ときけば ばあちゃんち” 江梨子
“懐しき 田舎の炬燵 遠かりし” 孝太郎

都会ではこたつも、だんだんと珍しいものになってきましたね。和室が減ってきたことなども、こたつ減少の一因でしょうか。それでもお互いの距離が自然と縮まり、身も心もあたたかくなるこたつ、やっぱりいいですよね。

最後はこちらの作品。

“紅葉且 散るよ鳥語の 降ることよ” 美知子

(もみじかつ ちるよちょうごの ふることよ)

秋には紅葉する木も落葉する木もありますが、そんな木々を眺めているときに、鳥のさえずり合う声が聞こえてくるというような情景でしょうか。福岡市植物園には、様々な鳥も飛んできますので、そのような場面もあるかと思います。普段見かけないような珍しい鳥に出会うと、うれしいですよね。その名前を知ると、もっと楽しいと思います。冬は葉が落ちるため、野鳥も観察しやすいようです。園内の散策がてら、双眼鏡を片手にバードウォッチングもおすすめですよ。

(ジョウビタキ 園内にて)

(シジュウカラ 園内にて)

俳句の展示は、当園で句会を開かれている「植物句会」松尾康乃先生のご協力のもとに行っており、約1か月おきに入れ替えています。投句は野草園休憩所(俳句展示スペース)と、緑の情報館1階のポストで受けつけています。初心者の方も大歓迎です。みなさんのご投句を、お待ちしています!

※今回展示している俳句の一覧です。


<俳句係M>


2021年1月10日日曜日

雪中四友(2021.1.10)

 


 九州北部地方には、数年に一度という記録的な寒気が流れ込んで各地で大雪になっています。当園内もすっかり雪景色になって来園者が少ない中、訪れられたカメラを愛好される常連お客様から素敵な言葉を教えてもらいました。

 「雪中四友」(せっちゅうしゆう)。中国で古来より文人画に好んで描かれた早春に咲く四つの花、梅(うめ)、蝋梅(ろうばい)、水仙(すいせん)、山茶花(さざんか)を指す言葉だそうです。

 早速「四友」を求めて園内を廻ってきました。

 トップの写真はロウバイの園芸品種ソシンロウバイ【素心蝋梅】です。中国原産のロウバイは花被の内片が暗紫色ですが、ソシンロウバイは黄色のみです。


 次は紅葉樹園の斜面に咲いているニホンズイセン【日本水仙】です。地中海原産のものが古くシルクロードを通って中国にもたらされた後、我が国に渡来したとされています。

 サザンカは元来我が国西南地域に自生していましたが、江戸時代前期から多数の園芸品種が栽培され、現存品種数は約300にも達するといわれています。写真のものは「有希(ゆうき)」という福岡で選出された園芸品種です。

 「四友」の一番目に挙げられているウメは、この時期はまだつぼみでした。花を楽しめるのは例年だと2月初め頃からだと思われます。ちなみに、このつぼみは園芸品種「大牟田」で、福岡県天然記念物に指定されている普光寺(大牟田市)の臥龍梅と同じ品種です。

 最後に紹介するのは「四友」の一つサザンカの種間雑種であるカンツバキ【寒椿】です。積もった雪の間から真っ赤な花びらをのぞかせています。園芸的にシシガシラ【獅子頭】と呼ばれている種類で、横張り性で生け垣によく使われています。

 「雪中四友」の説明として「何れも雪中、厳寒を冒して開き香気馥郁(ふくいく)たるもの」という文があります。寒さの中で懸命に咲いている(あるいは準備をしている)花たちの凛とした姿をどうぞご覧ください。(解説員)                     


2021年1月2日土曜日

丑年にちなんだ植物(2021.1.2)



 新年明けましておめでとうございます
 令和3年(2021年)の干支は丑(うし)。例年どおり干支にちなんだ植物を紹介します。
 かつては農耕用として農村地域に行くとよく見られたウシですが、現在は農業の機械化が進み日常生活の中でほとんど接することはありません。トップの写真は、南区柏原のもーもーランド油山牧場に12月中旬にお伺いして撮影したものです。風は冷たかったですが、よく晴れた天気の中、見晴らしの良い牧草地でのんびりと日向ぼっこをしていました。

          

 ウシにちなんだ植物でご紹介するのはミゾソバ【溝蕎麦】(タデ科)です。
 北海道から九州まで、日本全国の小川沿いや沼沢地などに普通に見られる一年草です。

          

 なぜこの草がウシにちなんでいるのか。その訳は葉の形を見てもらうとわかります。

          

 互生で全縁の葉ですが、基部が耳状に張り出してウシの顔のような形をしていることから、別名はウシノヒタイ【牛の額】と呼ばれています。
 ちなみに本物のウシの額のアップ写真をご覧ください。

          

 この植物は、市内でもちょっと郊外に出かけると、コンクリート護岸化されていない用水路脇など水が豊かで栄養価が高めの場所で群生しているのを普通に見ることができます。

          

 また当園の水生植物園の一画でも2、3株生育していますので、どうぞご覧ください。

          

 新年1月2日からは、緑の情報館1階で干支にちなんだ植物や新春にふさわしい「千両」「万両」や「金の成る木」など縁起の良い植物を紹介する「新春植物展」を開催しています。令和3年(2021年)丑年新春にどうぞご覧ください。                            (解説員) 







2020年12月25日金曜日

ちいさな大発見No.112(2020.12.25)心が洗われる美しさ!

 今、温室の水生植物室で2鉢、純白のアマゾンリリーが咲いています。

12月23日撮影
開花間もない12月10日撮影

 ギボウシに似た大きな葉の間から太い茎を伸ばし、その先にスイセンのような花を咲かせることから、ギボウシズイセンの別名がついています。

 原産地はコロンビアのアンデス山地です。純白の花は香りもよく、歌手の松田聖子さんが結婚式のブーケに使ったのがきっかけで有名になったそうです。

花の特徴としては

①卵形の大きな葉

②5cmほどある長い花筒

③花の重みでうつむくように咲くこと。

④6本の短いおしべが結合し、カップ形の副花冠状になること。

⑤香りがとてもよいこと。

の5つです。

5cm程ある長い花筒
カップ形の副花冠状になった雄しべ

 名前にリリーと付いていますが、ユリ科ではなく、ヒガンバナ科エウカリス属になります。

 冬の寒さに弱いため、植物園では温室で栽培しています。

【解説員K】


2020年12月22日火曜日

ちいさな大発見No.111(2020.12.22)生きるための知恵?

 1年で最も花が少ないこの時季、目立っているのは赤い木の実たちです。  
 まず、園内で最も目につくのがヤブコウジ科(新分類ではサクラソウ科)ヤブコウジ属のマンリョウです。 
植栽されたものではない株!  

 野鳥に食べられることにより遠くに運ばれ、フンと一緒に排出され、そこで発芽します。園内各所で見ることができます。 
 野草園の大株から発芽?  

 私の家でも一度も植えたことのないマンリョウが3株、シロミノマンリョウが1株根付いています。  

 同じく同属のヤブコウジです。マンリョウに似ていますが、樹高が20cm程で、数個の果実しかつけません。 
別名はジュウリョウ(十両)  

 次はセンリョウ科センリョウ属のセンリョウです。マンリョウやヤブコウジと同じ仲間のように思われていますが、全く異なります。 
果実は葉の上に  

 スイカズラ科(新分類ではレンプクソウ科)ガマズミ属のガマズミです。果実はハクサンボクとそっくりですが、こちらは落葉します。ガマズミは鳥はもちろんですが、人間も食べられるそうです。意外と美味だとか。 
紅葉がすすんでいる  

 そして、同属のハクサンボクも目立っています。日本固有種で常緑のガマズミと言われています。 
葉に光沢がある  

 もう一つ、ミカン科ミヤマシキミ属のミヤマシキミを紹介します。雌雄異株で、植物全体に強い毒性があります。それなら鳥は食べないと思われますが、果肉には毒がないのか、鳥に耐性があるのか・・・はっきりわかりません。 
果実と一緒に蕾が! 
3月に開花する雄株の蕾  

 これらの植物は主に鳥に食べられることにより種を増やしていっているようです。  

 最後にトベラ科トベラ属のトベラを紹介します。トベラも雌雄異株ですから、雌木に赤い果実ができますが、鳥があまり好んで食べないことをトベラ自身が知っているのか、これまで紹介した植物とは少し違った種子散布の方法をとります。 
ネバネバする果実  

 トベラは果実が熟すと3つに割れ、中から粘着性のある液体に包まれた果実が出てきます。果実がはじけても地面には落ちず、食べに来た鳥のくちばしや体に付着させ、運んでもらいます。  

 動物と違って、植物は自分では動けないため、子孫を残すためにいろいろな方法で種子を散布しています。 
 【解説員K】

2020年12月19日土曜日

ヤツデの葉は本当に8裂?(2020.12.19)


 私たちの暮らしの中でありふれた植物の一つであるヤツデ【八手】(ウコギ科)。身近すぎて普段気にしない植物ですが、よく見てみると興味深いポイントがいっぱい。一つ目のポイントは、艶があって手のひらを広げたような葉の裂け方。その姿から「八手」の和名がついていますが、本当に八つに裂けているのか?園内でその裂け方を調べてみました。数えると7裂とか9裂(奇数)になっていて8裂(偶数)の葉は見当たりません。

 7裂の葉

 代表的な参考資料で葉の裂け方についての記述を確認してみました。  

 (1)掌状に7~9裂する(小学館園芸植物大事典、山渓日本の樹木)

 (2)裂片の数は5~9であり、奇数のことが多い(http://had0.big.ous.ac.jp)  

 (3)通常7~9、多くて11くらいに裂けます(ヤサシイエンゲイHP)

 (4)7または9(奇数)に裂けており、8つに裂けることはない(http://ja.wikipedia.org

若い5裂の葉 

 和名については、分裂葉が数多いことを「八」で表現した(八百屋などの用例)、あるいは「八」の 字が末広がりで縁起が良いことからあえて名付けた、といった説がその由来のようで、決して8裂 だからという訳ではないようです。  

               

 ちなみに、この季節になると黄葉がきれいな同じウコギ科のハリギリ【針桐】の落葉を水生植物 園で見てみましたが、5裂あるいは7裂(奇数)で偶数のものは見当たりませんでした。  

 次のポイントはその葉の広げ方。  

               

 下になるほど葉柄を長くして葉を広げて光を受ける面積を大きくしています。ヤツデは秋から 冬、他の花が少ない時期に開花する独特の生活サイクルを持っていますが、この時期の貴重な 日照を効果的に受け止める形なのでしょう。  

注目ポイント、最後は大きな葉の支え方。

               

 大きく広げた葉面と光を受けるために長く伸ばした葉 柄、それらを支えるため茎と葉柄は大きなV字形でつながっています。

                 

 これが葉の落ちた後のアップ。葉痕(ようこん)と呼ばれます。V字の中に見える粒々は維管束 (いかんそく;水分や養分の通る管の集まり)の痕跡です。

 こんな寒い時季に花を咲かせるカミヤツデを前回ブログで紹介しましたが、同じように花を咲か
せるヤツデもなかなか見どころが多い植物です。
                                                     (解説員)

2020年12月13日日曜日

ちいさな大発見!? No110(2020.12.13)こんな寒い時季に!?

  温室入り口の右端に、大きな葉を広げ、球状の白い花がたくさん咲いている植物が目に入ります。

 球体の花がかわいい

 中国、台湾原産でウコギ科カミヤツデ属のカミヤツデ(紙八手)です。温室内のランの小庭にもあり、この時季、たくさんの花を咲かせます。

樹高3m近い

 こちらはバックヤードにあったものを昨年、1株植え付けたものです。幹から直接伸びた葉柄が1m近くあり、葉径が60~70cmほどもある大きな葉です。

 幹にはクリーム色の星状毛がびっしりと付き、葉柄の上部からは、毛で覆われた花軸が70~80cm近く伸び、さらに枝分かれした花軸にたくさんの球状の花が咲いています。

星状毛に覆われている

 球状の花といっても、よく見てみると1つの球状の花には、花弁が4枚、雄しべが4本、そして、雌しべは2本ある小花がたくさん集まっています。

雄しべが目立つ

 ちなみに、自家受粉を避けるため雄しべと雌しべの熟し方に時間的なズレが生じ、雄しべ(葯にある花粉)が先に熟す雄性先熟という性質をもっています。上の写真はめしべの柱頭がまだ伸びておらず、雄性期を迎えようとするタイミングの写真です。

 ところで、同じウコギ科ヤツデ属のヤツデは、学名にファットシア ヤポニカ(Fatsia japonica)とあるように日本原産ですが属がちがいます。

 さて、このカミヤツデは地下茎で子株を増やし、さらに鳥等によって種が運ばれるため大変、生育が旺盛です。

子株が次々に・・・

 以前は茎の髄を取り出し、通草紙と言う紙を作っていましたが、利用されなくなると野生化していった実態があります。管理されていない山間部などでは増加傾向にあり、群生すると葉が大きいため、地面に光が差し込まなくなり、林床に生えるような植物が光合成ができずに枯れてしまう問題があるそうです。

【解説員K】