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ちいさな大発見!? No.155(2022.2.22)春はもうすぐそこまで Part3

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 前号に引き続き、厳しい冬の寒さの中、着々と春に向けて開花の準備をしている植物たちを紹介します。   まず、大きな葉の株元でひっそりと開花の準備をしているユリ科のハランです。地面の上で咲くので、ふだんは落ち葉に埋もれてなかなか気づきません。  世にも奇妙な花と…?   これが花ですよ!(昨年撮影)  レンブクソウ科のゴモジュです。葉をもむと、ゴマのような匂いがします。花筒が長いのが特徴で、花もとてもきれいでよい香りがします。  沖縄周辺や台湾が原産  クスノキ科のアオモジです。雌雄異株で、雄花序のほうが雌花序より大きい特徴があります。芳香があることから高級爪楊枝の材料とされます。  開花すると、とても華やか!  アオモジとは属が違いますが、クロモジと同属のシロモジです。シロモジは名前の通り、樹皮や枝がやや白っぽい感じで、クロモジは黒っぽく黒い斑点が入ります。  こちらも雌雄異株!  ミカン科のミヤマシキミです。葉をちぎると、ミカンの香りがします。しかし、茎や葉、果実は有毒です。また、こちらも雌雄異株で、花は雄木の方が圧倒的に大きいです。  ちなみに、写真上は昨年、秋に結実した赤い実とこれから咲く蕾を一緒に見ることができます。  蕾と果実が同居する雌木   ピラミッド状の蕾が目立つ雄木  最後はジンチョウゲ科のミツマタです。花は球状に集まる集合花で、黄色い花を下向きに咲かせて甘い芳香を放ちます。  3つの枝に分かれるからミツマタ  どんな花が咲くか、是非、植物園でかわいい花たちを見つけてください。 【解説員K】 

ちいさな大発見!? No.71(2020.4.8)植物にもオスとメスが?

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 キウイを植えるときは雄木と雌木を一緒に植えないと実が付かないという話を聞いたことがあると思います。また,街路樹にイチョウの雌木を植えて銀杏の匂いが臭いと,役所に苦情が殺到したという話を聞いたことはありませんか。  実は,植物界では5%弱が雌雄異株の植物だと言われています。そこで今,園内で見ることができる雌雄異株の植物を紹介します。  先ず,園内各所で見ることができるミズキ科の「アオキ」です。日本原産の植物でよく日影に植えられます。葉はもちろん,幹や枝まで緑色をしていることから,そのまま「青木」の名が付いたそうです。 4本の雄しべが見える雄株  雌しべの柱頭が見える雌株  次は郷土樹木園にあるクスノキ科の「アオモジ」です。くす玉が割れるような感じで蕾の中から5つの花が飛び出てきます。中心に1つ,その周りに4つの花があり,2重構造になっています。クスノキ科らしく枝によい香りがあるので爪楊枝に利用されます。 球形の蕾の中に5個の花(雄株)  雄花よりも一回り小さい雌株  温室前ではミカン科の「ミヤマシキミ」が見事に咲いていました。特に雌株には昨年開花後にできた実が赤く色好き,今年咲いた花と共演していました。花だけを比べると,雄株の方が花数も多く立派です。   ピラミッド状の花穂が見事な雄株 割と質素な雌株  このように雌雄異株の植物には雄株と雌株があるのですが,次の植物はちょっと異なった性質を持っているようです。  クリスマスホーリーで有名な「セイヨウヒイラギ」です。ヒイラギはモクセイ科ですが,こちらはモチノキ科です。本種は雌株ですが,近くに雄株はありません。「単為結果」と言って,受精せずに子房だけが膨らみ,種子のない実ができます。ちょうど,ジベレリン処理をされた種なしブドウのようです。  葉にはヒイラギ特有のトゲトゲ(鋸歯)がありませんが,これは「異形葉性」と呼ばれる現象だそうです。 丸葉で刺なしの雌株  また,温室前にクスノキ科の「ヤマコウバシ」があります。冬の間,枯れ葉が落ちることなくびっしりと付いていることから,落ちない木として受験生に大人気だとか。  ところで,ヤマコウバシの雄株は日本には存在しないと言われていますが,それでも秋には黒い実を付けます。...

木々たちの芽吹きの表情(2020.2.29)

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 「芽吹き(めぶき)」・・意味を調べると「植物の芽が萌(も)え出ること。」と書いてあります。二十四節気の「雨水」を過ぎてもまだ寒い日がありますが、春は確実に近づいています。寒い中で着々と春の準備をしている木々たちの「芽吹き」の表情を紹介します。  最初に紹介したのはケクロモジ【毛黒文字】(クスノキ科)です。尖った葉芽の基部に黄緑色の小花が集まって、葉が出る前に開花します。  次も同じクスノキ科のアオモジ【青文字】です。葉が出た下側に散形状に花をつけますが、丸いつぼみがかわいいですね。雌雄異株でこの写真は雄花序です。  枝先にでた葉の下側に柔らかい絹毛で覆われた花穂をつけているのはイヌコリヤナギ【犬行李柳】(ヤナギ科)です。この写真は雄株ですので、まもなく花穂の中からオレンジ色の葯をつけた雄しべが出てきます。  葉が出た枝先に総状につぼみをつけているのはリキュウバイ【利休梅】(バラ科)です。  5弁の白花が枝先に咲きます。和名は茶花として利用されることに因んでいます。  芽吹いた葉に抱かれて紅色のつぼみを円錐状につけているのはニワトコ【庭常】(スイカズラ科)です。葉が開いた後、クリーム色の小さな花をたくさん咲かせます。  ところで、歳時記には「芽吹く」「芽立ち」「芽ぐむ」などの季語は、ふつうは木の芽のことで、木の中でも落葉樹の場合が多いとありますが、常緑樹の芽吹きの中にもさまざまな表情があります。   タブノキ【椨】(クスノキ科)の芽吹き。枝先の芽には葉芽と花芽が同居して「混芽」と呼ばれ、葉と花が一気に芽吹きます。  クスノキ【楠】(クスノキ科)の葉芽です。クスノキは常緑樹ですが1年で葉が入れ替わります。若葉が出ると古い葉が一斉に落葉するので「春落葉」という季語もあります。  最後に紹介するのは、葉芽を上に突き出しているアジサイ【紫陽花】(ユキノシタ科)です。小さな芽吹きですが、春に向かっていく力強さを感じます。  植物園で、木々たちのさまざまな春の準備の表情をご覧ください。    (解説員)