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ちいさな大発見No.96(2020.7.30)No.95の回答です!

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 前号では9種類の花後の結実した写真をアップし,花の名前を問うクイズ形式で行いました。今号では開花の写真を提示し,花の名前をお知らせします。 ① 言うまでもなく,中南米原産でノウゼンカズラ科のジャカランダです。キリの花に似ているので,キリモドキの別名もあります。  6月4日撮影 ② エゴノキ科のハクウンボク(白雲木)です。丸い大きな葉と,葉柄の中に来年の冬芽をつくる葉柄内芽という特徴をもっています。  5月5日撮影 ③ スイカズラ科ガマズミ属のゴモジュです。葉を噛んでみると,本当にゴマの香りがします。 4月7日撮影 ④ センダン科のセンダン(栴檀)です。ことわざに「栴檀は双葉より芳し」とありますが,本種のことではなく,別種のビャクダン(白檀)のことです。  5月12日撮影 ⑤ ノウゼンカズラ科のネコノツメです。別名は「トラノツメ」だそうで,それくらい,鋭い爪をもっているということでしょうか。  5月5日撮影 ⑥ ムクロジ科のモクゲンジです。センダンの葉によく似て,硬い種子は数珠に利用され寺院にもよく植えられたことから、別名をセンダンバボダイジュと言います。菩提樹の木とはまったくちがうのですが。  6月20日撮影 ⑦ バラ科のハマナス(浜茄子),ハマナシ(浜梨)とも言います。これは牧野富太郎博士が東北で採取した際,現地の人がハマナシのつもりで言った言葉がハマナスと訛って聞いた言葉を,そのまま採用したと言われています。ちなみに,実はローズヒップとして食用になります。  5月1日撮影 ⑧ ツバキ科のヤブツバキです。日本固有種で古くから茶花として利用されてきました。また,この種子からは良質の油が採れ、かつては食用、整髪用、薬用、工業用に使われていました。 4月7日撮影 ⑨ ブルニア科ベルゼリア属のバーゼリアです。とても香りがよいので,ドライフラワーにも最適ですよ。  5月5日撮影 【解説員K】

宿存萼(しゅくぞんがく)の話(2019.12.11)

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 前回「ハーブ園の果実」ブログでゲットウの実を取り上げて、その特徴として「頭にチョ コンと 宿存萼 がついている」と説明したところ、「宿存萼」がわかりにくいとの質問をいた だきました。そこで【しゅくぞんがく:花が枯れ落ちたあとも残っている萼】という説明を 追加しましたが、あらためて「宿存萼」のことを取り上げてみたいと思います。  そもそも「萼(がく)」とはなにか?シンプルな説明では「花の最も外側にあって、つぼ みのときは花の内側を保護するもの」と書かれています。  最初の写真はゲットウの花が終わった直後の状態です。花は茶色になって枯れ落ちます が、あとに筒状の萼がしっかりと残っているのがわかります。実が成長しても萼がそのまま 残っている状態が次の写真です。  同じように実の頭に残った萼が目立つものとして、ハマナス(バラ科)とクチナシ(アカ ネ科)の例をご覧ください。  なお、果実が実ったあと果柄(果実を支える柄)側に残った萼は蔕(へた)と呼ばれます。 ロウヤガキのへた タマゴナスのへた  また、果実が熟す頃に果柄側に残った萼が色づいて、鳥などに果実の存在をアピールする 役割を果たすものもあります。  クサギ(クマツヅラ科) オクナ・セルラタ(オクナ科)  オクナ・セルラタは「ミッキーマウスの木」とも呼ばれて親しまれています。  最後に、残った萼が花期後に成長して果実を包み込むタイプのものを紹介します。  夏の風物詩として親しまれているホオズキ(ナス科)です。次の写真は以前観察会用に袋 をはずして撮影したものですが、萼が果実を包み込んでいる状態がわかります。  萼が果実を包み込むものとしては、実は前回ブログで紹介したローゼルも同様です。  あらためて調べてみると「宿存萼」にはいろいろな形や役割があることがわかりました が、他にもいろいろなタイプがあるようです。  植物にはまだまだ不思議がいっぱいです。                    (解説員)

花から実に・・鮮やかな変身!(2019.7.28)

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  梅雨が明けて植物園に本格的な夏がやってきました。この時期、花を咲かせたあとに特徴的な実をつけて目立っている種類を園内で探してみました。  展望台エリアで一見ミニトマトのような色の実をつけているのはハマナス【浜梨】(バラ科)です。  今年は5月20日前後が花の見頃でした。この実は花床が肥大したもので本当の実ではないので偽果(ぎか)と呼ばれます。ビタミンCを多く含み健康食品として利用されるそうです。  同じく展望台エリアで3稜のある細長い実をつけているのはアガパンサス(ユリ科)です。  南アフリカを中心に分布している宿根草で、梅雨のジメジメした時期に見た目が爽やかな水色の花を咲かせます。9月頃細長い実が裂けて中から黒い種が現れます。  モデル庭園でうつむき気味にひっそりと4個の実をつけているのはシロヤマブキ【白山吹】(バラ科)です。この種はバラ科の植物にしては珍しく4数性で(バラ科の多くは5数性)、花弁が4枚、雌しべも4個、今年の花の見頃は4月10日頃でした。  この実は黒く熟した後なかなか落ちず翌春まで残ることもあります。ちなみによく見かける黄色のヤマブキは花弁は5枚(八重咲もあり)、葉は互生です(シロヤマブキは対生)。  野草園で緑色の丸い実をつけているのはハマユウ【浜木綿】(ヒガンバナ科)です。厚い葉が似ているのでハマオモト【浜万年青】とも呼ばれます。  花は花粉を媒介するガの仲間にアピールするように夕方から強く香ります。丸い実の中の種は厚いコルク質で覆われているので海水に浮き、海流により分布域を広げていったと考えられています。  花が終わったあともさまざまな表情を見せてくれる植物たちをどうぞご覧ください。  (解説員)