ちいさな大発見No.6(2018.11.21)
今,植物園では二期咲きの桜が咲いています。
ジュウガツザクラやアーコレイド,コブクザクラの3種類です。もちろん,春の桜のイメージには程遠い咲き方ですが,秋晴れの中,精一杯,可憐な花を咲かせています。
今回はコブクザクラに注目しました。
「コブクザクラ」
コブクザクラはシナミザクラとジュウガツザクラ,またはエドヒガンとの雑種と考えられています。花の特徴としては,八重咲きで花弁数は20片以上あり,何と雌しべは1つ(写真②)ではありませんよ。
写真②
今回はデジタル顕微鏡を使って撮影してみました。写真②のほぼ中央に2本の雌しべが確認できます。ちょっと見にくいですね。それでは,写真③をご覧ください。下の雌しべの先っぽは朽ちていますが,2本の雌しべが確認できます。
写真③
ちなみにジュウガツザクラの雌しべをご覧ください。真ん中に1本だけです。
写真④
一般に八重咲きの桜は実ができないと言われていますが,コブクザクラは複数の果実ができるのです。
このように一つの花に実が二つ以上できることから,子宝に恵まれる桜に例えられ「子福桜」と書きます。
【解説員K】
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