“うぐいすが春がきたよとつたえてる” 俳句の展示入れ替えました。(2018.6.14)
野草園の休憩所内に展示している俳句の作品を入れ替えました。
今回もとてもたくさんの句を投稿いただきました。
俳句の選者でいらっしゃる松尾先生曰く、「以前よりだんだんレベルが上がっているような気がします。選ぶのが大変です。」
園としてはうれしい限りです。
展示した句の中から、俳句の素人の私が、独断と偏見で、いくつかご紹介します。
今回も、まずお子さんの作品を紹介します。
“うぐいすが春がきたよとつたえてる”
(うぐいすがはるがきたよとつたえてる)
4年 田中しあん
“ライオンはつねに王者だかっこいい”
(らいおんはつねにおうじゃだかっこいい)
永瀬りと
何がいいって、絵付きのところがいい!しかもかわいい!(笑)
あんまりかわいかったんで、松尾先生はこの2句を「色紙額」に選ばれました。
“ライオン…”の句は季語が無いけれど、そんなことはどうでもいいんです!
動植物園で見て、聞いて、感じたままを、ストレートに表現しています。
子どもの感性や素直さ、ほほえましく、うらやましいです。
展示が終わったら是非、色紙に飾られた自分の作品を持って帰って、自宅に飾ってほしいです。
「見て」「聞いて」「感じて」ときたので、五感つながりで「嗅覚」に関する句を紹介。
福岡市植物園内ではいろいろな香りがします。
五月の香りの「王者」は、何といっても園の目玉「バラ園」。
250種1100株のバラが、色だけでなく、様々な香りを競っています。
“紅バラの香りに風と蝶が舞う”
(べにばらのかおりにかぜとちょうがまう)
作者不詳
“雨しとど万の薔薇の香沈めたる”
(あめしとどまんのばらのかしずめたる)
邦子
園では、春と秋に「ばらまつり」を開催しています。
次の開催は10月です。バラの香りを楽しみに是非お越しください。
「バラ園」を北に抜けて少し下った「庭木園」では4月、甘い香りが漂っています。
「ホオノキ」です。
“しばらくは朴の香りに立ち憩う” 政弘
(しばらくはほおのかおりにたちいこう)
「ホオノキ」はモクレン科モクレン属(Magnoria)で、同じ属のハクモクレン、タイサンボクなども、いい香りがする白い大きな花を咲かせます。
5月11日、「しだれ月下美人」の花が咲きました。
“夏の夜に月下美人の花香る” たくろう
(なつのよにげっかびじんのはなかおる)
月下美人はサボテン科で、夜咲いて朝にはしぼんでしまう「一日花」です。
はかなく美しい純白の花は、甘い香りを強く放ちます。
福岡市植物園では、暗室で昼夜を逆転し育て、昼間でも見ていただけるように開花調整しています。10月頃まで、運が良ければ一日しか咲かない花を見られるかも。
6月は梅雨ですが、特に雨の日は香りが立ちます。
雨の日は植物達はいきいきとしていますし、いろいろな香りがします。
梅雨だからこそ、是非植物園へ足をお運びください。
(園長 井上)
*今回展示している俳句の一覧です。
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