ちいさな大発見No.162(2022.8.19)これが野菜だって?
京野菜と言うと京都ですが、島野菜は?
島野菜はもちろん沖縄です。沖縄県では、戦前から導入され伝統的に食されてきた地域固有の野菜28品目を伝統的農産物に指定し、島野菜と呼んでいます。
例えば、島らっきょう、フーチバー(よもぎ)、ゴーヤー、青パパイヤ、紅イモ、トウガンなどです。
その中にクワンソウがあります。花や蕾、茎、葉も食べられる野菜だそうです。それには、リラックス効果があり、刻んで乾燥させたものを煎じて服用すると、安眠効果があると言われています。もちろん、テンプラやサラダ、おひたしなど多くの食し方があるようです。
クワンソウは別名を「アキノワスレグサ」と言い、中国原産のユリ科ワスレグサ属(キスゲ属)です。
野草園のアキノワスレグサ
アキノワスレグサはノカンゾウそっくりな花ですが、冬は地上部が枯れてしまうノカンゾウに比べ、トキワカンゾウ(常盤萱草)の別名の通り、常緑なところが大きく異なります。
トウカンゾウ(唐萱草)の別名
があるナンバンカンゾウ
蕊が弁化して八重咲になった
ヤブカンゾウ(藪萱草)
夕方から咲くユウスゲ
ちなみに野生種であるアキノワスレグサを含めたヤブカンゾウやノカンゾウ、ニッコウキスゲ、ナンバンカンゾウ、ユウスゲなど、東アジア原産のワスレグサ属の植物たちは大変、交雑しやすい性質をもっています。
それらの性質を利用し、花の形や模様などの花形、色、草丈、開花時期などを工夫して、欧米、特にアメリカで品種改良が進み、現在のヘメロカリス誕生に生かされています。
園内で開花したヘメロカリスを照会します。
色とりどりのヘメロカリス
【解説員K】
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