チョット気になります,路傍の花たち No.15(2018.10.6)

 今日は台風25号による臨時休園日です。
 そこで予定を繰り上げ、NO.15をアップします。


 先日、小学校の近くを散歩していると,西側の丘陵地にピンクがかった白い花が咲いている花木を見つけました。高さは2~3mほどあり,こんもりとした立ち姿です。
 近づいてみると,大文字形の白い花弁と3~4cmはありそうな4本のおしべ,その中心には1本のめしべが存在感を示し,ピンクに見えたのは萼のようでした。ククマツヅラ科の「クサギ」です。
クサギ
 漢字では「臭木」と書きます。文字通り,葉をもむと独特な臭気を発します。
 実は、この木は2度楽しめます。もう少しすると,萼の色が濃紅になり星形に変化します。そして,紺色の実をつけます。その姿が別の花のように見えるのです。
クサギ(実)
 そして,クサギ関連で登場するのが,同じくククマツヅラ科の「ボタンクサギ」です。遠目で見ると,ボタンのようにもアジサイのようにも見えます。ボタンクサギがどこかに咲いていないかなぁと思って探していると,何と2カ所で見付けることができました。
ボタンクサギ
 大文字形の薄いピンクの花と,それよりも濃いピンクの蕾がマッチングしてとても豪華です。葉や茎にはわずかに臭気がありますが,花は意外や意外,よい匂いがしましたよ。

 さて,足元に視線を向けると,秋を代表する野草を見つけました。「ヨメナ」です。キク科シオン属の多年草ですが,いわゆる野菊です。実は同じ仲間に「ノコンギク」などがあります。これらは大変よく似ています。
ヨメナ
 
 この近縁種で,今,植物園で見られる花を紹介します。
 1つは野草園東で見られる「コンギク」です。ノコンギクの栽培品種ですが一見するとまったく同じように見えます。
コンギク
 そのすぐ近くでは1.5mくらいに育った大株の「シオン」がたくさん咲いています。漢字で「紫苑」と書くように紫が多いようですが,白花もあります。本種はやや紫がかった白花です。
シオン
 最後は温室周辺花壇にある「クジャクソウ」です。別名を「クジャクアスター」と言います。北アメリカ原産の多年草です。枝分かれを繰り返し,多くの花を孔雀の羽のように広げて咲いています。花色は白,ピンク,青,紫など豊富です。本種は白花です。
クジャクソウ

 秋風が舞うさわやかな時期を迎えました。是非,植物園に遊びに来ませんか。
 
【解説員K】

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