園内のチョット気になる木の実たち(2018.10.2)


 暑かった夏が終わり、やっと秋らしくなってきた今日この頃ですが、本格的な「実りの秋」を前にして園内でチョット気になる木の実たちを紹介します。
 温室入口前でびっしりと実を付けているのは、オガタマノキ【招霊木・小賀玉木】(モクレン科)です。果実は袋果で、成熟してくると殻の表面に白い斑点模様が現れるとともに、裂開して赤い種子が顔を出します。

 オガタマノキは神社の境内によく植えられている木で、3月初め頃に基部が紅色を帯びた白色のかわいい花を咲かせます。



 芝生広場の南側で、かなり熟して茶褐色になった実をつけているのは、ハンカチノキ(ダヴィディア科)です。当園のこの木は、若木なのでこれまで開花が少なく実も付かなかったのですが、今年は成長して花が多くなったので実も10個ほどを付けるようになりました。果実は石果で、中には「梅干しのタネ」にような核があって、その中に3~6個の種子が入っているそうです。




 今年は4月の中旬頃からハンカチが垂れ下がったような花を咲かせましたが、この乳白色の「ひらひら」は花弁ではなく苞(ほう)です。




 温室の中庭に入っていく通路の壁を覆っているつる植物はオオイタビ【大木蓮子】(クワ科)です。常緑性で壁面緑化植物としてよく使われています。




 イチジク属なので、この実は花嚢(かのう)と呼ばれ花床がくぼんで壺状になった内側に小さな花を多数つけます。 実を半分にしてみると雄花嚢でした。切り口からはべとべとした白い液が出ます。


 これから秋が深まっていろいろな果実が熟していくのが楽しみです。         (解説員)

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