ちいさな大発見!? No.46(2019.7.13)昆虫じゃない,4本脚の蝶?
温室のオオオニバスが広がる水生植物室に入ると,私の目の前を2頭の蝶が優雅に飛び回っていました。きっと,ランデブーしていたのでしょう。しばらくすると,今度はもう1頭の蝶が優雅に舞い降りるように、目の前のサクラランの葉に留まりました。写真①
両翼の長さは11cmほど,白地に黒い模様が入っています。そうです,「オオゴマダラ」です。
オオゴマダラは日本に生息している蝶の中で最も大きいと言われ,綺麗に羽を広げると大きいものでは14~15cmほどになります。もちろん,福岡では見ることができず,沖縄県南にある喜界島、与論島以南の南西諸島に生息しています。
ところで,オオゴマダラと言うと,蛹が黄金色になることで有名です。そこで,スタッフの方にお願いして,バックヤードで管理している蛹(写真②③)を見せてもらいました。
この黄金色に見えるのはサナギの体液が黄色で、たくさんある膜の層に光が反応して金色に見えるのだそうです。ですから、脱皮した殻は写真②のようにシルバーですね。
オオゴマダラの成虫は一般的な蝶の成虫と比べて寿命が長く、条件がよいと、半年近く生きることがあるそうです。
さて、オオゴマダラは幼虫のときから毒素を含むホウライカガミ(写真④)など,限られたものしか食べません。そうすると、成虫になったあともこの毒が体内に残っているため、鳥などの外敵に襲われにくいそうです。
そう言えば、オオゴマダラを観察しているとき、私のすぐ近くを飛んだり、花や葉に留まっているところをアップで撮ろうとカメラを近づけたりしても逃げないのは襲われないという自信があるからなのでしょう。
さて、本題はここからです。写真⑤を見てください。
写真① サクラランで羽を休めるオオゴマダラ
両翼の長さは11cmほど,白地に黒い模様が入っています。そうです,「オオゴマダラ」です。
オオゴマダラは日本に生息している蝶の中で最も大きいと言われ,綺麗に羽を広げると大きいものでは14~15cmほどになります。もちろん,福岡では見ることができず,沖縄県南にある喜界島、与論島以南の南西諸島に生息しています。
ところで,オオゴマダラと言うと,蛹が黄金色になることで有名です。そこで,スタッフの方にお願いして,バックヤードで管理している蛹(写真②③)を見せてもらいました。
写真② 左が脱皮した跡、黄金色じゃないぞ!
写真③ 黄金色に輝く蛹
この黄金色に見えるのはサナギの体液が黄色で、たくさんある膜の層に光が反応して金色に見えるのだそうです。ですから、脱皮した殻は写真②のようにシルバーですね。
オオゴマダラの成虫は一般的な蝶の成虫と比べて寿命が長く、条件がよいと、半年近く生きることがあるそうです。
さて、オオゴマダラは幼虫のときから毒素を含むホウライカガミ(写真④)など,限られたものしか食べません。そうすると、成虫になったあともこの毒が体内に残っているため、鳥などの外敵に襲われにくいそうです。
写真④ アルカロイド系の毒をもつホウライカガミ
そう言えば、オオゴマダラを観察しているとき、私のすぐ近くを飛んだり、花や葉に留まっているところをアップで撮ろうとカメラを近づけたりしても逃げないのは襲われないという自信があるからなのでしょう。
さて、本題はここからです。写真⑤を見てください。
写真⑤ 確かに脚は4本しか・・・
オオゴマダラの脚に注目して下さい。よくよく見ると、脚が手前に2本、奥に2本の4本しか見あたりません。蝶を含め、昆虫の脚は6本のはず。じゃ、オオゴマダラは昆虫じゃない?
実は前脚の2本は折りたたんで使われることなく、実質、機能が退化しているのです。これは、マダラチョウやタテハチョウなどの仲間に見られる特徴です。
確かに歩き回るわけではないので4本脚で十分でしょうが、モンシロチョウやアゲハチョウが6本あるのはなんででしょう。疑問はつきません。
【解説員K】
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