チョット気になる路傍の花たち No.26(2019.8.29)名前をご存知ですか?
久しぶりの路傍の花シリーズです。
今回は,この時期,散歩をしていると,いろいろな場所でしばしば目にする2種類の植物を紹介します。
1つめは、つる性の半低木(木質の多年草)の植物です。写真をご覧ください。
樹木に絡んで真っ白い花を咲かせます。キンポウゲ科の「センニンソウ」です。キンポウゲ科の植物は有毒なものが多く,センニンソウも葉や茎に毒性があり、触れるとかぶれます。別名を「ウマクワズ」と言い,牛や馬は食べないそうです。
十字に開く4枚の花弁(?)はガクで,本当の花弁は退化してありません。また,センニンソウは,日本に自生するクレマチスの原種と言われ,学名を「クレマチス・テルニフロラ」と言います。びっくりですね。
クレマチスもキンポウゲ科のセンニンソウ属なのです。センニンソウは野草園やモデル庭園で見ることができますよ。
2つめは道路わきやブロック塀の隙間などで大株をつくっているキツネノマゴ科の「ヤナギバルイラソウ」です。
メキシコ原産で早朝より開花し,お昼ごろには雌しべを残して花はすっぽり落ちてしまう1日花です。
花冠の中には、長い雌しべが1本,そして,長短2本ずつの雄しべがあります。草と名が付いていますが,こちらも常緑小低木です。もともと水辺の植物らしく,そう言えば,温室の水生・水辺植物室でも見ることができます。
一方,乾燥にもめっぽう強く,英名はデザート・ペチュニア(砂漠のペチュニア)と呼ばれています。ですから,繁殖力も大変強く,コンクリートの隙間でも十分に生存できるのです。
そして,実が熟すとサヤがパチンとはじけ自分で種を飛ばし,子孫を増やしていきます。近い将来,特定外来種に指定されるかもしれませんね。
ところで,散歩中,珍しいピンクのヤナギバルイラソウを見つけました。もちろん,こちらもブロック塀の前でです。
ヤナギバルイラソウの園芸種である「ルエリア・サザンスター」かもしれません。
どうぞ植物園にお出で下さい。今はナンバンギセルが見頃ですよ。
【解説員K】
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