ちいさな大発見No.120(2021.3.30)魅了する野草編Part.3
No.119からの続編です。
今号ではシソ科の植物を中心に紹介します。一般にシソ科植物の特徴ですが、茎は4陵(断面が四角形)で葉は対生、花は上唇と下唇をもつ唇形花が多いようです。
先ず、シソ科のキランソウ(金瘡小草)です。ロゼット葉を広げ、シソ科特有の唇形花をたくさん咲かせます。
葉や根に薬効があることが知られ、地方により、イシャイラズ、イシャナカシなど多くの呼び名があります。そして、なんといっても「地獄の釜の蓋」と言う別名があります。すごい!
近縁種で今、ちょうど針葉樹園で咲き始めたアジュガ・レプタンスを紹介します。別名をセイヨウキランソウ(西洋金瘡小草)と言います。レプタンスは、匍匐するという意味で、ランナーを伸ばして旺盛に広がるので、グラウンドカバーに最適です。
同じ針葉樹園花壇にピンク種も咲いています。
日本原産のジュウニヒトエ(十二単)もキランソウ属です。
次はオドリコソウ属のホトケノザ(仏の座)です。もちろん、春の七草のホトケノザとは別種になります。向こうはキク科のコオニタビラコのことです。本種は食べられません。もちろん、虫を誘引する蜜は大丈夫ですよ。
そして、同じくオドリコソウ属のヒメオドリコソウ(姫踊子草)です。ヨーロッパ原産で明治中期に渡来したそうです。群生するので、よく見かえると思います。
ちょうど、針葉樹園では同属のキバナオドリコゾウ(黄花踊子草)が咲き始めましたので、一緒に紹介します。
地中海周辺原産でツルオドリコソウの別名があるように、匍匐枝を伸ばし広がっていきます。今では野山に逸出して野生化しているそうで、やがて侵略的外来種として問題になるかもしれません。
―次号に続く―
【解説員K】
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