ちいさな大発見No.134(2021.6.24)ついに見つけました!
毎朝、愛犬と散歩していると、草丈20~30cmほどの螺旋状のピンクの花をよく見かけるようになってきました。 ラン科のネジバナ(別名:モジズリ)です。
園内でも水生植物園に植えられた10株ほどがピンク色の花を咲かせています。また、自然状態では、下草刈りで芽吹きが遅れた梅園でもあちらこちらでかわいい花を見ることができます。
そして、今年は温室手前の芝地で大群生しているネジバナに出合いました。通路からはやや見えにくいのですが、それは見事です。
先ず特徴ですが、3つあります。
〇ラン科の多年草で、夏葉と冬葉を交互に出し、冬でもロゼット状に冬葉を残します。
〇名前の通りネジバナには左巻き、右巻きがあり、ほぼ1対1の割合で存在します。
中には螺旋状にならないものもあります。
〇種子は小さく、栄養を蓄える胚乳を持たないため、単独では発芽できません。
そこで、土中の菌類の力を借りて発芽し、その菌類を根の中に取り込んで菌根をつくり、菌類がつくる栄養分を吸収して生長します。
ところで、白花のネジバナがあることを知人から聞き、園内はもちろん、この2週間は朝夕の散歩で歩き回って、ついに1株を発見しました。
シロバナネジバナ
早速、水生植物園に展示しましたのでご来園の際は見てください。
余談ですが、その菌根づくりに関わる特定の菌類は芝生に多く存在するため、ネジバナが芝生などの草地に多いのです。ですから、鉢植えにするとうまく育たなかったりするのは、ネジバナと共生関係にある特定の菌類が、鉢の中でうまく生育していないことが考えられます。
ちいさな大発見No.44でもネジバナについて紹介していますので、そちらも読んで下さい。
【解説員K】
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