“コロナ禍のうれいを飛ばすバラの花”俳句小屋の展示作品を入れ替えました(2021.7.15)

(2021.5.7 バラ園)

先日、俳句小屋の展示作品を2か月ぶりに入れ替えました。臨時休園のため開園日数は少なかったのですが、多くの投句がありました。ありがとうございます!今回展示させていただいた作品の中から、数点ご紹介します。
まずはバラを詠んだ作品から。
"コロナ禍のうれいを飛ばすバラの花" 夢花
"バラよりも美しき妻の笑顔かな" ふじみつ
"ひとときの憂さを忘れるバラの園" よう子
"バラの花わたしの顔より大きいな" ありさ

当園のバラは今年も一面に大きく華やかな花を咲かせました。アーチの前で記念写真を撮られたり、ベンチに腰掛けてのんびり過ごされたり、みなさん思い思いにバラを愛でられていました。スタッフが手間と愛情をかけて育てたバラの中で、コロナ禍のみなさんの憂いがひと時でも晴れていれば幸いです。

続いて
"虫喰うに艶けき花よ耳掻草" はな
(むしくうにつやけきはなよみみかきぐさ)

食虫植物というと花が咲いているイメージではないかもしれませんが、ハエトリグサ、ムシトリスミレ、モウセンゴケなどなど、どれも上品でかわいらしい花をつけます。これらの食虫植物の花に共通しているのは、花の柄がひょろひょろと長いことです。これは受粉の手伝いに来た虫たちが、罠に引っかかってしまわないように工夫しているのではないかと考えられています。ユニークで子どもたちにも人気の食虫植物。夏休みにはぜひ観察にきてほしいものです。
※耳搔草は植物園ルールで夏の季語としています。
(ミミカキグサ)
(ハエトリグサ)

最後にアジサイを詠んだ子どもさんのものと思われる作品を2点。
 
"あじさいよ色とりどりにさいてゆけ" かりん
"おとうとはあじさいみたいかわいいな" みれい

アジサイはいろいろな種類、いろいろな色を長期間楽しめます。アジサイの花に対する感じ方がそれぞれで素敵ですね!
(2021年5月21日)

俳句の展示は、当園で句会を開かれている「植物句会」松尾康乃先生のご協力のもとに行っており、約1か月おきに入れ替えています。投句は野草園休憩所(俳句展示スペース)と、緑の情報館1階のポストで受けつけています。初心者の方も大歓迎です。みなさんのご投句を、お待ちしています!

※今回展示している俳句の一覧です。

<俳句係 M>






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