チョット気になります,路傍の花たち No.8 (2018.9.12)

 9月も中旬を迎えると,朝夕はずいぶんと涼しくなってきました。
 愛犬と一緒に川沿いを(樋井川の上流)散歩していると,コオロギやウマオイ,クツワムシなどの虫の音が草むらから聞こえてきます。目に映る路傍の花たちも少しずつ変化してきているようです。
 川面に目をやると,アシ(葦)が茂り,両岸にはクズ(葛)が蔓を伸ばしている中に,色鮮やかな朱色が目につきました。花弁は五角形で,アサガオに似たロウト状のオレンジの花です。北アメリカ原産でヒルガオ科の一年性植物でマルバルコウ(丸葉縷紅)です。

マルバルコウ
 植物園温室入り口に近縁種のルコウソウの鉢植えがあります。見に来ませんか。

 次に目に留まったのが,キクイモです。北アメリカ原産で、世界中に外来種として分布しているキク科ヒマワリ属の多年草です。別名は「エルサレムアーティチョーク」ですが,江戸時代後期に家畜のえさとして取り入れたため,「アメリカイモ」とか、「ブタイモ」などと言う呼び方もあります。名前の通り,根の先っぽにゴツゴツした芋ができ,昨今,健康食品として見直されているそうです。
キクイモ

 その近くで,キバナコスモスを見つけました。キク科の1年草または多年草で,原産地はメキシコです。一重咲きと八重咲きがあります。暑さに強いのが特徴で, 性質は非常に丈夫で放任でもよく育ちますよ。
キバナコスモス

 川沿いを離れ,神社の境内がある斜面で,うす紫のツルボが顔を出していました。ツルボは,キジカクシ科の多年草です。別名を参内傘(サンダイガサ)と言い,宮中に参内するときに貴婦人が使った柄の長い傘を畳んだ形に見立てたものだそうです。
ツルボ

 さらにその近くにはヒガンバナ科のニラがたくさん群れをなして咲いていました。ニラは中国から入ってきたものですが,何と弥生時代から栽培されています。葉をちぎってみると,独特なにおいが鼻をつき,「ああ,やっぱりニラだ。」と思いましたよ。
ニラ

【解説員K】

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