チョット気になります,路傍の花たち No.22(2019.2.28)

 前回に引き続き,園内におけるチョット気になる路傍の花を紹介します。

 まず,写真①②です。ナデシコ科ミミナグサ属でヨーロッパ原産の帰化植物,1年草の「オランダミミナグサ」です。近縁にミミナグサという在来種がありますが,外来種のオランダミミナグサにおされ,その数を減らしています。
 
写真①「花をアップで撮っています」
 写真②「オランダミミナグサ」

 次はシソ科オドリコソウ属でヨーロッパ原産の「ヒメオドリコソウ」写真③です。群生するので,よく見かけると思います。
 写真③「ヒメオドリコソウ」
 明治中期に渡来したそうで,割と新しい植物です。上のほうにある葉は赤紫色をしています。上部の葉腋に長さ約1cm程の赤紫の唇形花(写真④)をたくさんつけます。
 写真④「オドリコソウの唇形花」
 写真⑤「右は蕾ですが,モンスターに見える?」

 次は「オニタビラコ」写真⑥です。
 写真⑥「オニタビラコ」
 道路脇や空き地,畑など,いたるところに普通に生育し群生します。ロゼット状の葉から花茎がスーッと立ち上がり,タンポポよりも小さな黄色の舌状花をたくさんつけます。
 ところで,オニは大きなという意味があり,タビラコはコオニタビラコの別名で,春の七草のホトケノザのことです。ですから,大きなタビラコのような花ということになります。

 そこで,シソ科のホトケノザの登場です。
 写真⑦「ホトケノザ」
 漢字では「仏の座」と書き,対生する葉が仏像を安置する仏座(蓮華座)に、花を仏様に見立てたところから来ています。別名を「サンガイグサ」と言い,葉が段々につくことによります。
 ところで、オニタビラコの紹介文の中で書きましたが,春の七草のホトケノザはキク科のコオニタビラコのことですから,本種は食べられませんよ。

 最後はシダ植物の多年草で「スギナ」です。(写真⑧)
 写真⑧「スギナ」
 今の時期,目につくツクシ(土筆)は胞子茎,スギナを栄養茎と言います。花木園Cの斜面にビッシリと顔を出していました。ツクシはスギナに付く「付く子」や袴のところから「継ぐ子」,他にも地面を突くように出る「突く子」からツクシになったと言われています。おもしろいですね。
 ちなみに,ちょっと気になる路傍の花 No.20(2月11日)で詳しく紹介しています。
 【解説員K】

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