ちいさな大発見!? No.23(2019.2.15)「思いのまま?」

 ゲートから右手の情報館を過ぎトイレ前より階段を下りていくと,庭木園Bの梅ゾーンに着きます。そこに、ウメ「思いのまま」があります。今,ちょうど2分咲きといったところでしょうか。
 「思いのまま」は「輪違い」という別名があるようにピンクや白,絞りの入った異なる色の花を,同じ1本の木の中で咲かせます。写真①~③
 
写真① 紅白に咲き分け
写真② 拡大したところ

写真③ 絞り入り

 この「思いのまま」の名前の由来は、同じ1本の木に赤い花と白い花を一緒に咲かせますが,とても気紛れで、年によってはピンクばっかりだったり白ばっかりだったりもするそうです。その気紛れさが名前の由来とのこと。香りも強く,人気の品種だそうです。

 実は①~③の写真は,花木園Bにある「思いのまま」ではありません。本来なら,①の写真のように半々に咲き分けてくれると嬉しいのですが,今年はどうしたことか,全身ピンク(写真④)なのです。もちろん,もう少し開花が進めば,白い花も咲かせてくれるかもしれません。
 このように,年によりその咲き方はまちまちです。さすがは「思いのまま」ですね。
全身ピンクの「思いのまま」

 では,「①~③の写真の梅はなに?」と言うことになります。
 こちらはモデル庭園のトイレ裏に通路を覆うように咲いています。たよりの銘板には「梅」としか表記がなく,こちらこそ正真正銘の「思いのまま」なのかもしれません。

 もう一つ考えられるのが,接ぎ木による源平咲きの可能性です。源平咲きは白梅に紅梅を接ぎ木することで,枝ごとに異なる色の花が咲きます。ですから次年度の開花状況を見て,今年と同じ枝に同じ色の花が咲けば,接ぎ木による源平咲きと言うことになろうかと思います。逆に今年と異なる咲き方をすれば,「思いのまま」の可能性が高いということです。
 草木の特徴や性質を知ると,植物の見方が多少変わりますね。是非,植物園においで下さい。
【解説員K】

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