サイカクの奇花が咲いています。(2016.09.27)
今、温室の「サボテン・多肉植物室」では、一風変わった犀角(サイカク)の花が咲いています。
犀角(サイカク)は、南アフリカ原産のガガイモ科スタペリア属の多肉植物です。
つぼみがサイの角に似ていることから、その名が付いたようです。
直径10センチ程の花を咲かせます。
この花の特徴はというと・・・
ヒトデのような形、毛深い、花色も決してきれいとは言えない紫褐色で、さらに動物的なものを連想させる横筋の模様まで入っています。
見た目から不気味さを漂わせていますが、さらに強力な「臭い」が加わります。
先日、子どもたちを集めた自然教室がありました。
三々五々に温室内で植物観察する子どもたちを捕まえて、鼻を近づけてにおいを嗅いでもらうと、全員が異口同音に「クサッ!」とのコメント。
そうなんです、おわかりの方も多いと思いますが、この花、ハエに受粉の手助けしてもらっているのです。
そのため、においも生ごみのような臭いがします。
その紫褐色の花色や縞模様は、ハエを誘うために、腐乱した動物の肉に似せているともいわれています。
(つぼみが動物のサイの角に似ています)
臭い花が咲く植物を自宅でわざわざ育ててみようと思われる方は少ないでしょう。
どうぞ、植物園でご覧、そしてご体験ください。
なお、犀角(サイカク)の花は夏を中心に咲く花です。
まだつぼみはついていますが、そろそろ終わりですので、ご興味のある方はお早めにご来園ください。
(展示場所は、写真中央部、休憩室への出口付近です。)
(園長 上田)
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