チョット気になります,路傍の花たちNo.6(2018.8.23)
今回はマツヨイグサ(待宵草)の仲間を紹介します。
ヨイマチグサ(宵待草)とかツキミソウ(月見草)などとも呼ばれているようです。
オオマツヨイグサ
マツヨイグサの仲間の中では最も大きな花が咲くオオマツヨイグサです。
北アメリカ原産でアカバナ科の2年草です。ヨーロッパで品種改良された園芸品種です。大輪の黄色の花がとても美しいです。夕方から咲き始め,朝になるとしぼんでしまう1日花です。
最近は野原などで,この花を見かけることは少なくなりました。
メマツヨイグサ
次に紹介するのが,メマツヨイグサです。北アメリカ原産の帰化植物です。
マツヨイグサの仲間の中では最も繁殖力が強く,河原の土手や空き地でもよく見かけます。花の大きさは,マツヨイグサの仲間の中では小さいほうですが,多くの花を咲かせます。
コマツヨイグサ
次に紹介するのがコマツヨイグサです。
海岸や河原,空き地,公園などでも見かけます。マツヨイグサの仲間の中では背丈が小さく,茎は立たずに這って広がるようです。また,花がしぼむと,オレンジぽい色に変化します。
因みに,コマツヨイグサは環境省の生態系被害防止外来種リスト「重点対策外来種」に指定されています。
マツヨイグサ
最後に紹介するのが,マツヨイグサです。南アメリカ原産のアカバナ科の2年草です。オオマツヨイグサに比べ,花のサイズも丈も小さいです。また,コマツヨイグサと同じように花がしぼむと,オレンジ色になります。
ところで,ハーブ園のコーナーにイブニングプリムローズが咲いています。
イブニングプリムローズ「はて,何でイブニングプリムローズ?」と思ったのは私だけではないでしょう。
実はマツヨイグサの仲間を英名で「イブニングプリムローズ」と言います。ハーブ園に植えているイブニングプリムローズは背丈や花の大きさ,細い葉の特徴からメマツヨイグサだと思われます。
そして,メマツヨイグサの中でも,写真のように4つの花弁に隙間が見られる種類を,アレチマツヨイグサと言います。今では双方を特に区別せずに,アレチマツヨイグサも含め,メマツヨイグサと呼んでいるようです。
ところで、イブニングプリムローズと言うと,イブニングプリムローズオイル,一般に「月見草オイル」を思い浮かべるのではなでしょうか。マツヨイグサを、別名で月見草と呼ぶことがありますが,実際の月見草は別に存在します。マツヨイグサの仲間と同じくアカバナ科の2年草ですが,何と白花です。ですから,月見草オイルと呼ばれているものは,メマツヨイグサなどの種から抽出されたオイルのことです
今,植物園では「夜の動植物園」を,9月8日までの各土曜日に実施しています。今回紹介したオオマツヨイグサやメマツヨイグサが皆さんを迎えてくれますよ。
是非,ライトアップした植物園にお出で下さい。
【解説員K】
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