ちいさな大発見No.102(2020.9.21)ナスのお友だち?!
野草園でナス科ナス属のツルハナナス(別名ヤマホロシ)が咲いています。南アメリカ原産で常緑のつる性植物です。
蕾の時期や開花してすぐは紫色をしていますが,やがて白くなって散っていきます。学名に jasminoidesとあり,これはジャスミンのようなという意味で,花には芳香があります。
同属で同名にヤマホロシがありますが,本種とはまったく別種です。
ところで,ナスはもちろん,ジャガイモやトマトも同じナス属です。写真がないのが残念ですが,花のつくりはみんなそっくりですよ。
そこで,今,園内で観察できるナス属の植物を紹介します。
植物園エントランス横のブッシュの中で,ヒヨドリジョウゴが咲いています。反り返った花びらが特徴ですが,やっぱり晩秋に色づく果実は光沢があり美味しそうです。しかし,この実には毒がありますから要注意です。
情報館前のコスモスの脇で,1年草のイヌホオズキ(犬酸漿)が咲いています。別名をバカナスと言い,ジャガイモの芽にあるソラニンという毒を持っています。こちらは光沢のない黒い実ができます。
また,イヌホオズキに似ていて,外来種のワルナスビがあります。葉や茎に棘があり,地下茎でもどんどん増えるとてもやっかいな植物です。
次はもちろん食べられませんが,観賞用としてつくられた植物を紹介します。
情報館前のトイレ傍で咲いているアフリカ原産のヒラナスです。果実は白から黄、オレンジ、赤へと変化します。
同じく情報館前の鉢の中でフユサンゴが咲いています。メキシコやブラジル原産で果実の変化はヒラナスと同じです。運がよければ4色の果実を見ることもできますよ。
針葉樹園花壇ではツブシロナスが咲いています。花と果実の両方を見ることができます。
他にも生け花などで使用されるフォックスフェイスなどがあります。狐の顔に似ている黄色い果実です。
朝夕はめっきりと涼しくなってきました。是非,植物園にお出で下さい。
【解説員K】
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