チョット気になります,路傍の花たち No.24(2019.3.23)

 植物園ではソメイヨシノが開花し,園内の花たちも賑わいを増してきました。
 一方,路傍の花たちも気温の上昇とともに次々に花を咲かせ始めました。愛犬と散歩しながら目についた雑草(?)を少しずつ紹介したいと思います。

 まず,田の畦道で見つけたのがキンポウゲ科キンポウゲ属の「ウマノアシガタ」です。この花は「キツネノボタン」や「タガラシ」などと大変よく似ていて,区別が難しい植物です。決め手は葉の形かな?
 花弁が愛らしい「ウマノアシガタ」

 次は,ホトケノザを豪華(?)にしたようなケシ科キケマン属の「ムラサキケマン」です。橋の側のちょっと湿ったところで見つけました。ケシ科ですので,全草に強い毒性があります。
 筒状の花がきれいな「ムラサキケマン」

 次に見つけたのが,イグサ科スズメノヤリ属の「スズメノヤリ」です。細長く密集した葉の中から10cm位の細長い花茎を伸ばし,その先っぽに茶褐色の固まりが目に入ります。小さな花が集まって咲く頭花をつくっています。
よく目を凝らして見ると,群生している「スズメノヤリ」

 次は最近,よく見かけるアカネ科ヤエムグラ属の「ヤエムグラ」です。茎は四角柱をしており,下向きの小さなトゲがたくさん付いています。所謂,「くっつきむし」の類です。先端に小さな白い花を咲かせますが,まったく目立ちません。
 結構な勢いで繁茂している「ヤエムグラ」

 次はよく見ないと見落としてしまいそうなキンポウゲ科ヒメウズ属の「ヒメウズ」を紹介します。漢字では「姫烏頭」と書きます。「烏頭」はトリカブトのことで,小さなトリカブトの意味です。しかし,トリカブトの仲間ではなく,オダマキ属に分類されることもあるそうです。10~20cmほどの草丈で,花径は5mmもなく,しかもうつむいて咲くので本当に目立ちません。
 
可憐な「ヒメウズ」

 最後はセリ科ヤブニンジン属の「ヤブニンジン」です。藪の中に咲いて,葉がニンジンの葉に似ているところから「ヤブニンジン」の名が付いたそうです。白い線香花火(?)のように1つの小さな花序に,種をつける5つの両性花と,その中心に5~8つの雄花をつけます。
 白い小花をたくさんつける「ヤブニンジン」

※ヤエムグラとヒメウズは植物園でも見られます。また,ヤブニンジンは植物園(針葉樹園から北斜面にかけて)で見つけました。
 【解説員K】

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