ちいさな大発見!? No.25(2019.3.14)カタカナ名のツバキたち!

 ツバキは学名を【Camellia japonica】と言い,立派な日本原産の植物です。
 しかし、桜や梅に比べると,文化的にはあまり重要視されていませんでしたが,足利義政や豊臣秀吉などの時の権力者に愛され,さらに江戸期に入って2代将軍徳川秀忠によって絵画等芸術面で広く一般市民にも知られるようになりました。
 その後,18世紀頃の鎖国中,中国を経てヨーロッパへと持ち出されたそうです。そして,世界中で品種改良がなされ,その地に応じた品種が数多く作り出されました。

 そこで,本園で見られる逆輸入版となったカタカナ名のツバキを3つ紹介したいと思います。
 先ず,アメリカで作出された「エレガンス・シュープリーム」です。極大輪で花径が10cmを軽く超えます。おしべや葯が花弁化した唐子咲きです。名前の通り,優雅で上品なツバキです。
 あまりの重みで下向きに咲く「エレガンス・シュープリーム」

 次に紹介するのが,フランスで作出された「ビルドナンド」です。八重咲の大輪で白い斑入りのツバキです。
 「ビルドナンド」

 最後は,アメリカで作出された,一重咲きの「ラムマーティ」です。海外で品種改良された種は大型のタイプが多いのですが,珍しく小輪です。白無地ではなく,淡いピンク色のボカシが入っています。
 フワッとした(?)「ラムマーティ」

 せっかくですから,日本代表種(?)ということで,今ちょうど見頃の「都鳥」を紹介します。八重咲きの,一つのタイプである蓮華咲きです。純白な花弁に薄い黄色の蕊がとてもきれいです。ちょうど蓮の花のような咲き方ですね。
 
 清楚な「都鳥」

 梅はもう散り終えましたが,ツバキはまだあだ見頃ですよ。桜も早咲きの種類が順次開花しています。是非,植物園へおいでください。
【解説員K】

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