ちいさな大発見No.121(2021.4.6)魅了する野草編Part.4
No.120の続編です。
この時季、野の花たちがすごい勢いで生長しています。
今号では黄色い花をつける野草を中心に紹介します。
まず、キク科のタンポポ(蒲公英)です。
私の住む南区では在来種のタンポポにはなかなかお目にかかりません。ほとんどがセイヨウタンポポです。見分け方としては花弁を包む総苞片が反り返っています。
一方、総苞片がしっかりと包み込んでいるのが日本タンポポの特徴です。
シロバナタンポポはもちろん在来種ですので、総苞片がくっついています。
しかし、最近は両者の交雑が進んでおり、その中間的なタイプもあるそうで、肉眼で見分けるには限界があるようです。ちなみに、園内や南公園付近はなぜか、セイヨウタンポポは少ないようです。
つづいて、キク科ノゲシ属のハルノノゲシ(春の野芥子)です。
近縁種のオニノゲシは葉が固く触れると痛みがありますが、こちらは葉の切れ込み(鋸歯)に触れても全く痛くありません。また、写真のように葉が茎を抱くように包み込んでいます。
次はキク科のオニタビラコ(鬼田平子)です。ロゼット状の葉から花茎がスーッと立ち上がり,タンポポよりも小さな黄色の舌状花をたくさんつけます。
ところで,オニは大きなという意味があり,タビラコはコオニタビラコの別名で,春の七草のホトケノザのことです。ですから,大きなタビラコのような花ということになります。
次はキク科のジシバリ(地縛り)とオオジシバリ(大地縛り)を紹介します。共に細長い茎が地面を這うように広がっていきます。
違いは葉の形です。オオジシバリは細長いへら型で、ジシバリはやや丸い葉となります。
最後はキク科のハハコグサです。
もちろん、春の七草の1つであるゴギョウ(御形)のことで、茎葉の若いものを食用にします。
―次号に続く―
【解説員K】
コメント
コメントを投稿