ちいさな大発見!? No.77(2020.4.23)ついに開花!

 一昨日、1週間ぶりに出勤。
 園内で新しく開花した植物を見つけましたので紹介したいと思います。

 まず、中国原産でミズキ科の「ハンカチノキ」です。1年を通し、最も皆様からの問い合わせが多い植物の1つです。
 中心にある黒っぽいものが花で、たくさんの雄花と1本の雌花があります。花に見える2枚の白いものは、花ではなく苞葉です。この花を覆っている白い苞葉は、太陽からの有害な紫外線を吸収する日傘の役割を果たしているそうです。
 さすがは「ハンカチ」の木?ですね。
まだ、苞葉が伸びきっていない!

 さて、前号で紹介した同じミズキ科の「ハナミズキ」と比べてみますと、苞葉こそ4枚ありますが、花の造りなどは同じですね。
4枚の苞葉(総苞片)を持つハナミズキ

 そのすぐ隣では、月光で海を明るく照らすことから「ウミテラシ」の別名をもつモクセイ科の「ヒトツバタゴ」が開花していました。園内4カ所で見ることができますが、バラ園デッキ前がいちばん開花が早かったです。
 対馬等に自生する大陸系植物で樹木全体を真っ白に覆い尽くします。別名を「ナンジャモンジャ」と言いますが、地域によっては「ボダイジュ」や「タブノキ」「イヌザクラ」などもナンジャモンジャと呼ばれているそうです。ですから、「何だ、あの花は」と昔の人が言ったところから、‘愛称’として「ナンジャモンジャ」と呼ばれたようです。
環境省により絶滅危惧II類 に指定

 次はトチノキ科の「トチノキ」です。秋には栗のような実ができ、栃餅の原料になります。また、斎藤隆介の「モチモチの木」に出てくる木として有名です。
 とにかく葉が大きく、花も高さが20cm程のピラミッド状になります。
まだ花穂が伸びきっていない!

 また、庭木園では同属の「セイヨウトチノキ」の開花が始まっていました。見た感じは、花は大変よく似ていますが、葉にギザギザ(鋸歯)があり、実には棘がつきますので違いは一目瞭然です。フランスの街路樹に植えられている「マロニエ」のことですよ。
花が開くと、やや紅く見える!

 そのすぐ横に北アメリカ原産のアカバナトチノキとヨーロッパ原産のマロニエとの交配種である「ベニバナトチノキ」の開花が進んでいました。
 満開時にはたくさんの花穂をつけるので、遠目からでもよく目立ちます。
 4枚の花びらのうち、2枚に蜜標という斑紋があり、花の色を変化させることでミツバチやマルハナバチに蜜の分泌を教えています。ミツバチたちも色の違いを識別することができるのだそうです。すごい!
蜜源植物としても有名なのです!
【解説員K】

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