ちいさな大発見!? No.31(2019.4.12)桜らしくないサクラ?

  ソメイヨシノが終わり,今は遅咲きの桜たちが満開の時期を迎えています。
 今回は桜らしくない桜を紹介します。

 白いブラシのような穂状の花を咲かせる「ウワミズザクラ(上溝桜)」です。直径6から8ミリくらいの小さな花の集まりです。夏にはオレンジ色の実をつけ,秋の黄葉も大変きれいです。
 清楚な「ウワミズザクラ(上溝桜)」

 次は珍しい黄色と緑の桜です。ウコン(鬱金)とギョイコウ(御衣黄)です。
 「ウコン」は大輪の八重咲で,花弁に緑の腺が入り,色はうすいクリーム色です。開花してしばらく経つと,緑の線が薄くなり,逆に中心部からだんだんとピンク色に染まってきます。
 
 新旧の花が入り混じる「ウコン」

 もう一つ,緑の桜として有名なのが「ギョイコウ」です。
 
 「開花直後(上)と,数日経ったギョイコウ(下)」

 開花してすぐは,葉の色と同じ緑色していますが,数日経つとごらんのように,花弁が外側に反り返っていきます。そして,中心部がピンク色に染まり,このピンクの色素が花弁の1枚1枚に縦の線を入れていきます。この頃には,鮮やかだった緑もいくぶん薄れていきます。

 もちろん,「カンザン(関山)」や「イチヨウ(一葉)」,「ナデン(南殿)」、「キクザクラ(菊桜)」、「イトククリ(糸括)」、「スザク(朱雀)」などのサトザクラ系の桜も満開の時期を迎えています。是非,植物園に足を運びませんか。
 
 雌しべが緑色をしている「イチヨウ」
 
濃いピンクの八重咲 「カンザン」

【解説員K】

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