ちいさな大発見!? No.35(2019.4.28) 木の上に咲くチューリップ?
昨日から10連休が始まり、植物園では‘バラ祭り’が始まりましたが、満開は10連休の終わりごろになるのではないかと言われています。
さて、芝生広場のハーブ園側に、福岡市植物園が開園した昭和55年(1980年)当時に植えられた立派な木(写真①)がそびえています。
(写真①)
近づいてみると、何と木の上にたくさんのチューリップの花(写真②)が咲いているではないですか。どうして木の上にチューリップが???
写真② 花弁の基部がオレンジ色
この木の名前はモクレン科の「ユリノキ」です。北アメリカ原産で明治の初めに日本に入ってきました。原地では高さ50m以上になるものも存在したそうで、先住民の人たちはこの木でカヌーを作ったそうです。
アメリカ等では「チューリップツリー」と呼ばれ、花の底にたまるくらい大量の蜜をだし、質の良いハチミツがとれる蜜源植物としても有名です。
さて,和名が「ユリノキ」になったのは、当時、まだチューリップが日本人にあまり認知されていなったそうで、誰でも知っているユリの花の名前をつけたそうです。
ところで、面白いのは花の形だけでなく、葉(写真③)の形もです。葉先がVの字に切り取られたような形をしています。
最近は寒くてもあまり見みかけなくなりましたが、形が着物の半纏(はんてん)に似ているということで、別名を「ハンテンボク」と言います。
さらに、次の写真④を見てください。
写真④ 昨年の実の一部が残っている!
秋以降、結実した実は落下傘のように回転しながら落ちていきますが、一部、写真④のように外側の実が残ることもあります。完全な形で落果したものが次の写真⑤です。
写真⑤ ユリノキの果実
近々、植物園に来る機会がありましたら、是非、芝生広場にある`木の上に咲くチューリップ,ユリノキ’も見てください。
【解説員K】
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