ちいさな大発見!? No.9(2018.12.8)「ハンカチノキ」の実

 バラ園手前の花木園では多くの落葉樹が葉を落とし,ちょっとさみしい時季を迎えました。
 ところで,そのような枝木の中でピンポン玉くらいの実(写真①)がいくつも風に揺られながらぶら下がっていました。
写真①
 よく見ると,「ハンカチノキ」の実でした。竜巻注意報が発令された4日でも,しっかりとぶら下がったままでした。
 毎日,確認していますが,ここ10日ほどの間に4つの実(写真②)を拾いました。表面はザラザラして,クルミのように固いです。
写真②
 1つの実の中に複数の種が入っています。ちょっと,蒔いてみようかなとも思いましたが,翌年発芽することもあれば5年かかって発芽することもあるらしく,発芽率が低く大変難しい種子のようです。
 ちなみに果肉を落として,中から種を取り出したのが写真③です。これを蒔けばよいようです。
写真③
 ところで,ハンカチノキを簡単に紹介します。
 ハンカチノキは「植物界のパンダ」と称され,他に近縁種が存在せず,1科1属1種と言われてきました。パンダ同様,中国の西南部にのみ分布していたからです。
 ちなみに白く見える部分は花弁ではなく,葉が変化した2枚の苞(総苞片)です。もともとハンカチノキには,花弁と萼はありません。中心に黒く見えているのが花で,1つの雌花と多くの雄花で形成されています。
 来春もハンカチノキに多くのきれいな花(写真④)が咲いてくれることを願っています。
写真④
 【解説員K】

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